2018年6月いっぱいをもって、私の約1年の中国留学は終了しました。去年の8月末に上海に来た時は、「你好」と「谢谢」しか言えなかったことを覚えています。元々中国留学を決めた理由が、中国語の習得ではないことを差し引いても、もう少し中国語を勉強していった方がよかったとは思います。
このレポートでは、そんな私が大学生活の貴重な1年を中国で過ごし、何を学んできたか、そして、何を経験してきたかを、留学先の大学の特徴と共に伝えられたらよいと思います。
まず、私が留学先に選んだ華東師範大学では、交換留学を行うにしても、大学内に留学生向けに様々なコースがあり、学びの可能性はかなり幅広いものになります。語学を学ぶコースをとっても、普通班、強化班、ビジネス中国語班、バイリンガルコース(中英)など、幅広いニーズに応えられる数々のコースやレベル分けがあり、私の様な初心者からでも中国語をしっかりと学べる環境があります。
他にも、既に語学が堪能な学生の場合は、留学生向けに行われている本科の授業を履修することもでき、経済やビジネスを、中国語を用いて学ぶこともできます。
私が後期に籍を置いていたのは、Global China Program(以下GCP)というコースで、中国の経済やマーケティング、哲学などを選択式で選べる英語開講のコースです。GCPは、「中国のことを現地の講義で学びたいが中国語は上手ではない。しかし英語なら」という学生には、非常に助かるプログラムです。
このように、華東師範大学には幅広く特徴的なコースやプログラムがたくさんあるため、語学に集中することも、また、それ以外の専門科目を勉強することも大いに可能です。これから中国、華東師範大学に留学したいと思っている学生には、コースやプログラムについて、しっかりと調べることをおすすめします。
私は全く話すことが出来なかった中国語を学ぶため、前期は中国語の普通班(スタンダードコース)を履修しました。レベル分けはテストや面談で細かく選ぶことができ、自分のレベルにあった学習をすることができました。
クラスについては、以前のレポートでも少し触れましたが、授業は平日毎日8時半から11時45分まで、リスニング、リーディング、スピーキング、バランスよく少人数(10~20人)で行われます。クラスメイトや、先生との関係にもよると思いますが、私のクラスは、かなりアットホームかつ発言しやすい人数と雰囲気がありました。
私のクラスは世界10ヵ国から集まった学生で構成され、非常にインターナショナルで刺激的なクラスだったと感じます。しかし、私のクラスメイトたちは中々に出席率が悪く、基本的には最初の1時間は3、4人で授業を行い、その後にちらほら学生が遅刻して授業に現れることが大半でした。しっかりと出席をし、遅刻をあまりしない私にとって、ほぼマンツーマンで指導を受ける時間が多くなったため、非常に都合よく働きました。
そのような中で、世界各国からの様々な学生たちと触れ合い、学び得たものは中国語に留まらず、国際的なグループの中で、自分がどのような役回りをしていけばよいのかを考える良い機会にもなりました。中国語に関して言えば、「你好」と「谢谢」しか言えなかった頃に比べて格段に成長し、日常的によく使われる言葉であれば、ネイティブの方とも難なく話したり、聞き取れるようになりました。
中国語を集中的に学習したい学生であれば、強化班やビジネス中国語班を選択することが最善だと思いますが、中国でそれ以外にもやりたいことがあり、少し時間が欲しい学生にとって、普通班は語学もしっかり学べる環境があるため、不足はないコースだと感じます。最終的に、半年間学んできて感じることは、以前のレポートでも繰り返しておりますが、結局自身がやる気にならなければ、どんなコースを選択しても、語学は決して伸びることはないということです。
半年間の間、周りに居た様々な学生を見ていましたが、現実的に考えられていない学生が多いように感じました。中国に来れば中国語が伸びたり、アメリカに行けば英語が伸びるわけではありません。結局は自分の頭で考えて行動しない限り、学び得られるものは限られてしまうと思います。
私も時折考えることを怠ってしまうことがありましたが、知人や友人からのインスピレーションなどを助けに乗り越えてきました。高め合う相手がいることや、目標がより明確であるほど、より良い結果が得られるとしみじみと感じたのも、今回の留学生活でした。
▲四川省・成都に行ったときにいたパンダです。
上野動物園のシャンシャンのありがたみが消えました。
▲後半セメスター直後に友人と二人旅をした時に、自然豊かな桂林で撮った一枚。
▲これも上海です。