上海に留学をして半年が経ちました。冬も終わりを迎え、ポカポカとした春らしい天気が多くなってきました。今回のレポートは、上海の天候や季節の行事、今後の留学生活の過ごし方についてまとめていきます。
上海の冬は雪が降らず雨天が多いと噂を聞いていましたが、今年は例年よりも多かったようで、毎日傘を持ち歩く必要がありました。確かに、雪が降った日は数えられる程でしたし、降ってもチラチラと舞う程度で道路が凍る様子も見ませんでした。
上海の空は本当に気まぐれで毎日表情が変わります。それは単なる晴れ、曇り、雨、気温の情報だけでなく、モヤの濃淡が空の表情を変えているように感じます。つまり福島では感じたことがない空気汚染が上海では目に見えて感じとれます。中国に来て初めてスマホの天気予報が「重度の汚染」を表示しているのを見た日は驚きました。モヤがあることでより一層空の表情を曇らせ気持ちまで曇らせます。午前に見た景色と午後に見た景色でもモヤの濃度や有無が変わるので、半年経っても上海の空の気まぐれさについていけません。
皆さんも中国の冬は大気汚染がひどいというニュースを聞いたことがあると思いますが、どれほどのものなのか、現地に来たら衝撃を受けるかと思います。これほど白くモヤがかかり、高層ビルの上層が見えにくい状態になっているのにもかかわらず、中国の中では上海の空気汚染は大した事ないと中国人に言われます。(韓国ソウル市内の空気汚染の写真を見たときはさらに衝撃を受けました。)
▲ビルの上から下を眺めても当たり前のように霞んでいます。
日本でも晴れた日が続くと、空がすっきりせずに遠くの景色が霞んで見える状態になりますが、雨が降った日の翌日が晴れれば、遠くの景色がはっきり見えるほど気持ちのいい天気になっていることがありますよね。上海は雨が降ろうが翌日はモヤがかかります。ひどいときは喉の痛みを感じるほど空気が悪い日もありました。
3月中旬に入ってからは晴れた日が多くなり、また、急に気温が暖かくなり、春の訪れを感じるようになりました。モヤは相変わらず空の表情を曇らせますが、一時前よりかなり目立たなくなったように感じています。上海に旅行してみたいと思ったら、とりあえず冬を避けて来ることをお勧めします。
バレンタインデーは中国もあります。しかし、日本と違って男性が女性にバラをプレゼントする習慣があるそうです。最近は日本の影響もあって、チョコレートを渡す習慣も浸透してきているそうですが、義理チョコは存在せず、バラも本命だけらしいです。
また、中国も日本と同じように数字に縁起の善し悪しがあります。例えば、「4」は中国語の「死」の発音に似ていることから避けられ、「8」は「发财」という発音と、お金持ちになるという意味をかけて非常に縁起が良く喜ばれる数字になっています。
バレンタインではバラを送る文化だけでなく、数字の語呂合わせで喜ばれるものが存在します。それは、愛しているという言葉「我爱你」の発音から「520」の数字をとったものです。この数字の使い方は、中国では当たり前に浸透しているWeChat Payから相手に520元プレゼント(送金)するやり方です。日本のLINE Payの機能と似ていますが、こういった習慣は日本にはありません。
このように隣国の中国でもバレンタインデーの習慣に違いがあります。ちなみに、ホワイトデーが存在しないのでお返しがあるわけではなく、負担がかかるのは常に男性側となります。私はバレンタインデーを日本で過ごしたので残念ながらバラ一本すら貰えず出費がかさみました。
お花見、観桜会は中国でも大変人気です。桜が有名な顧村公園(顾村公园)では、3月16日㈯17日㈰の2日間で延べ25万人が来園したという内容の記事が出ていました。ちょうどその日は近日まれにみる快晴で、きれいな青空が広がっていました。私は混雑を避けるために晴れた平日の午後に向かいましたが、さすが人口の多い国だな、と印象を受けるほど、地下鉄の構内から公園内まで多くの観光客で賑わいを見せていました。
▲正直、日本で多く目にする桜の方が綺麗だと感じました。
花が散っているわけではなかったので時期は丁度良い頃でしたが、皆さんはどう感じますか?
▲こちらは迫力のある桜で綺麗です。散ることはありません。豪華な偽物です。
こうやって振り返ればあっという間ですが、当初は一日一日が長く感じていました。交換留学による学習時間は平日の午前中のみの授業なので、前期は午後の過ごし方をどうするか非常に悩みました。次の学期は自費で追加費用を払ってコースを変え午後も授業を入れようか考えるほど、時間をうまく利用できずに半年が過ぎてしまって少し後悔しています。
現在は再び新生活が始まったことにワクワクしており、様々な計画を立てて留学を楽しんでいます。そのため今後の目標を、上海市から出て旅行をすることに決めました。もともとアウトドア派なので出かける日も少なくありませんでしたが、半年で思うように行動できなかった悔いが残っているため、今学期は留学最後の思い出作りとしてたくさんの地方を回ってみたいと思っています。
現時点ですでに、重慶、北京、モンゴルへの旅行が確定しているので、その都度悔いが残らないように楽しみ、中国・東北アジアへの理解を想像だけで終わらせないように様々な経験をしていきたいと考えています。
就職活動も始まり、これまでと同じコースに居ても忙しく、同時に充実感を味わえる日々が送れているので、残りの留学生活は悔いなく終えることが出来そうです。