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留学体験記

【中国】異文化を学んだ第2セメスター

【派遣先】華東師範大学 【留学期間】2018年9月~2019年7月
人間発達文化学類 S.Rさん

 

授業について

 你好! 皆さんこんにちは。交換留学生として上海に留学して6か月が経過した。 第1セメスターは中国の生活に慣れることと、中国語の勉強で精一杯だったが、第2セメスターは中国の生活に慣れ、 中国文化にとどまらず、様々な国の文化を学ぶことができた。今回のレポートでは冬休みと第2セメスターの生活を紹介するとともに、異文化について紹介しようと思う。



冬休みの一人旅


 冬休みは日本に一時帰国してからリュック1つで2~3週間中国と香港を一人旅した。Booking.comというアプリを使い予約し、一日1000円以内のゲストハウスに泊まっていた。部屋は4~6人で、毎日二段ベッドで寝た。私は比較的安めのゲストハウスを探していたため、当たりはずれが激しかった。ある時は敷布団が薄っぺらい布で、トイレを2年間掃除していないようなゲストハウスに泊まり、ある時はとても清潔でサービスが行き届いている場所に泊まったりした。ゲストハウスには一人旅をしている人がたくさんいるため、仲よくなれば一緒にご飯を食べたり、観光地を共に巡ったりした。一人旅をする前までは、時間とお金があれば長期間世界中を一人旅できると思っていたが、実際に一人旅をしてみると固定の家が無いことと目まぐるしい環境の変化によって受けるストレスは大きいということが分かった。これは実際にやってみないと分からなかったことであり、この冬休みに習得できてよかった。この経験を次の一人旅をよりよくするために活用したい。


▲ゲストハウスのようす



第2セメスターの授業のようす

 第1セメスターは、午前中のみの授業である普通コースで授業を受けていたが 、第2セメスターからは追加料金を払い、午後も授業がある強化コースで授業を受けることにした。クラスは日本人7人、韓国人5人、インドネシア人2人、ロシア人1人、カジキスタン人1人、スイス人1人で構成されており、普通コースに比べてアジア人がかなり多い。クラスメートは真面目で勉強への意欲のある人が多く、よく一緒に昼食を食べたり、休日に遊びに行ったりする。このクラスメートと一緒に学習できて良かった 。

 第1セメスターは中国語初級の授業だったため、 授業内容が基礎的なものだったが、今は中上級のク ラスにいるため、speakingの授業中に討論をしたり、Power Pointを作ってプレゼンテーションをしたりする。討論の内容はいつも興味深く、「50年後の仕事はどのようになっているか」や、「裕福な人が貧しい人や国へ寄付することについて」、 「動物園は必要か否か」などについて話す。日本の大学で授業を受ける時より圧倒的に自分の意見を発表したりプレゼンテーションをする機会が多いため、人前で話すときの技術や物事を考える思考技術が鍛えられている。クラスメートの中には自分には 存在しなかった考えを持つ人がたくさんいるため、毎日勉強になる。

▲ 食堂で販売しているザリガニ

▲授業風景



異文化理解

 毎日様々な国の留学生と生活しているため、異文化を肌で感じている。例えば、日本では「ごめん」「ありがとう」は友達間で頻繁に使う。しかし、中国やベトナムの友人間で頻繁に使いすぎると気を遣っていると思われたり、他人行儀だと思われたりする。彼らの中では、"友達ならば迷惑をかけるのは当たり前であり、掛けられて当然"という認識がある。また、"友達のモノは私のモノ、友達の悩みは私の悩み"という認識もある。そのため友達のティッシュを使うときに何も言わずにティッシュを取る光景はめずらしくない。女性は特に同性同士で手を繋いだりするため、身体的な距離も近い。日本人は「親しき中にも礼儀あり」という言葉があるように、かなり親しい友人同士でもお礼や謝罪を怠らず、なるべく"迷惑をかけないように"と知らないうちに意識をしている。しかし、中国において友人間で良かれと思い「谢谢」「对不起(日本語でごめんなさい)」を多用したり、自身が困っているときに遠慮をして頼らなかったりすると、相手に"よそよそしい"感じを与えてしまう。このような異文化を知ることは中国人と関わっていくうえで大切だと感じた。

▲クリスマスパーティのようす 

▲同級生と行った张家界(アバターの舞台のモデルともなった場所)



中国語と英語

 留学開始当初は、"文章を読めるが書けない"という日本人に多い典型的な中国語学習者だったが、今ではspeakingがreadingのレベルを上回った気がする。留学をしなかったならば6か月で中国語力を今のレベル伸ばすことは不可能だっただろう。留学後にHSK(中国政府認定語学試験)最高級で7~8割を得点できるように楽しく勉強を続けたい。また、最近は友達と英語で話す機会が多くなってきたため、英語の勉強を本格的に開始した。今まであまり英語の勉強に時間を割くことができなかったが、好きな友達と話すためなら苦にならず勉強を継続することができる気がする。そして母国語以外の言語をある程度喋れるようになったことで言語の学習方法のコツをつかめた。英語も短期間でspeaking力をレベルアップできるよう努力する。

▲レストランでの食事

▲フィットネスクラブの写真