私は2018年9月から2019年7月までスロベニアの首都リュブリャナにある、リュブリャナ大学文学部に留学していました。振り返るととてもあっという間で、中身の濃い10カ月でした。末筆ながら大きく分けて今学期の振り返り、そして約1年間を通しての振り返りをしていきたいと思います。
今学期は新たに留学生向けに開講されていたスロベニア語の授業をとりました。8人ほどのとても小さなクラスだったのでアットホームな雰囲気で、とても楽しく勉強することができました。特にプロジェクトではスロベニア語で日本の食べ物、服装、地元などを紹介したり、勧めたりする機会がたくさん設けられていたので国際色豊かなその発表を聞くのも、自分で紹介するのもとても新鮮な気持ちで参加できました。また、fonolabとよばれる音声学の授業ではスロベニア語でカントリーロードを歌ったり、授業の一環でsmarna goraという山にハイキングに行ったりしたのもいい思い出です。最終的に、スロベニア人の会話に入れるレベルまでにはなりませんでしたが、カフェで飲み物をオーダーしたり自己紹介したりすることができるようになりました。
▲文学部の学食。300円でおなかいっぱい食べることができます。
また、今学期は法学部、社会科学部の授業に聴講生として参加しました。文学部での授業は課題が出されることはあまりなかったのでリーディングやレポートが多く大変な時もありましたがディスカッションや発表の仕方を学ぶことができました。
授業以外では今学期もたくさんの国やスロベニア国内を旅行することができました。スロベニアは中欧に位置しているのでヨーロッパ中の国々へのアクセスがとても良いので、まとまった大きな休みだけではなく、土日祝日を使って安く旅行することができます。特に今学期は慣れてきたこともあり、1人旅行をすることが多く自分の行きたい博物館や美術館、史跡をゆっくり周ったり、旅先で友達を作ったりすることができました。
▲パリのオルセー美術館。EUに留学している学生はパリ市内の美術館に無料で入場できます。
▲ウクライナにあるチェルノブイリ原子力発電所のツアーに参加してきました。
▲ギリシャのアテネではアクロポリス遺跡やその周辺の博物館を訪れました。
▲スロベニア国内のvelika planinaという夏に遊牧民が来る地域。スロベニア語をもっと勉強したいと思ったきっかけになった場所です。
私は「人とかかわることの楽しさ」を留学中に実感しました。多国籍な留学生のコミュニティ、スロベニア人の友達だけでなくハンガリー旅行中に泊まった日本人宿での出会いなどで人それぞれの生き方、考え方がありそれは人それぞれであることに改めて気づきました。そして話をしていて自分の意見を言ったり、話を聞いたりすることがとても楽しかったです。大学に入ってから特に大学以外のコミュニティを持っていなかった自分にとって、留学前は特に似たような興味や境遇を持つ人とのかかわりがどうしても多くなっていたと思います。その点でも考え方の幅が広がったり、視野を広く持つことができるようになったりしたと思います。
▲sloveniaは国名に唯一loveが入っている国だと友達が言っていました。
1番最初にスロベニアを留学先に決めたとき、日本人にあまりなじみのない国だったため情報量が少なく、不安が大きかったことを覚えています。初めの1カ月はなかなか留学生の輪に入れなかったり、授業についていけなかったりで悩むこともありました。しかし、私はスロベニアを留学先に選んで本当に良かったです。言葉では表すことができないくらいの感謝でいっぱいです。今は、日本人にあまりなじみのないスロベニアの良さをいかに広めていけるか、そしてスロベニアで出会ったたくさんの日本が好きな友達が日本に来たときに、スムーズに日本に適応していけるようなお手伝いができないかを考えています。
最後になりましたが、あたたかく送り出してくれた家族、友達、たくさんの相談に乗ってくださった国際交流センターの皆さんに感謝の気持ちでいっぱいです。ありがとうございました。