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留学体験記

【韓国】留学最終レポート

【派遣先】韓国外国語大学 【留学期間】2018年9月~2019年8月
経済経営学類 Y.Yさん

 

 私は、先日語学堂を卒業し、韓国での生活を終える準備をしながらこのレポートを書いています。1年間の留学生活を振り返り、勉学や生活面で感じたことなどをまとめていきます。

授業、勉強について

語学堂

 最後の学期は語学堂最高級である6級での授業でした。私の留学当初の目的は語学堂6級を卒業することでした。無事に語学堂を卒業し帰国できるのかというプレッシャーがありましたが、6級は卒業作品、卒業記念動画などやることが多く、時間の流れが今までの級に比べ特に早かったです。しかし先生や友達の助けもあり無事6級を卒業することが出来ました。      

 語学堂での勉強を振り返ると4級が一番大変だったように感じます。文法も多く中級から高級への段階のため難易度が格段に上がったように感じました。またスピーキングのテストでも、文法を使いながら発表をしなければならないというような制限があったため難しかったです。また、語学堂で取り扱う教科書の中で様々な主題で勉強をするため韓国語を通してより多くのことを学べた機会でした。特に5級から始まった討論の授業では、自分の全く知らない主題で討論をしなければならず、その事に関して良く調べたことが興味を持つきっかけになりました。日本語でも難しい内容を韓国語で論理的に討論するのはとても感慨深いものでした。思えば日本ではこれまでに本格的な討論をして来なかったため、最初は自分の意見を言えず悔しい思いもしました。しかし、何度も討論を重ねるにつれて自分の意見をしっかり言えるようになりました。

 語学堂では単に韓国語の能力を上げるだけではなく、幅広い知識を得たり、外国の友人と触れ合い社交性を上げたりすることができました。しかし、ここでは韓国人と話す機会がなく、生きている韓国語と触れ合えないという欠点があります。そのため、授業以外の時間で韓国人と積極的に話す機会を自ら作り出していくことが大切だと思いました。私も実際に言語交換を通して、授業では教えてくれないような会話表現や単語を多く知ることが出来ました。当たり前のようですが、韓国で留学をする醍醐味は現地の人に触れるということだと思います。語学堂での勉強は現地の人との触れ合いが難しいので、これから留学に行く方は、ぜひこのことを頭の片隅にでも入れて下されば幸いです。

▲卒業式にて6級のクラスの友達と記念撮影

▲外大の本館にて記念撮影

TOPIK 韓国語能力試験

 まず、TOPIKはインターネットで受験申請をします。ソウルで受験できることはとても幸運です。受付開始時間後すぐにソウルの受験地は埋まってしまいますので、できるだけインターネット接続環境の良いネットカフェなどで申請をすることをお勧めします。私は7月7日に京畿道でTOPIKⅡ(韓国語能力試験)を受験し、6級に合格することが出来ました。試験前には具体的に、伊藤先生(福島大学 韓国語授業担当)にTOPIKの単語リストをもらい勉強したり、留学前に伊藤先生の奥様によるTOPIK対策講座で頂いたアドバイスや紙を参考にしたりしながら勉学をしました。特に書き取りのテストは形式を知っておけば書きやすく得点アップにつながるので受験前に確認していくのがいいと思います。また、留学中に現地で受験することも強くお勧めします。

生活について

アパートでの一人暮らし

 私は寄宿舎に住んでいたのですが、帰国1か月前に一人暮らしを始めました。理由としてはルームメートとの性格や生活リズムが合わなかったこと、韓国での一人暮らしの経験をしてみたかったためです。アパートを探すために不動産に行き家を契約しました。日本も恐らく同様ですがウィークリーマンションを除いて1か月だけアパートを借りるのは難しいです。韓国は日本よりも公共料金が安く、インターネットはもちろん完備されています。故障などの際手続きも早く、日本のアパート生活と比較すれば韓国の方が過ごしやすいと感じました。しかし次の居住者が部屋見学に来る際は、自分が部屋にいなくても上がられる場合があるため、そういうことに抵抗がある人はおすすめしません。

旅行

 5月にソウルのロッテワールドタワーで行われる花火大会を見に行きました。ロッテワールドタワーから出る花火は大迫力でした。また6月には1泊2日でカンウォン道にあるカンルンへ行きました。カンルンは海岸線のある地域です。おいしい海産物やきれいなビーチの景色を楽しむことができました。交通の便も良いためバスなど公共機関を利用して観光しました。

▲ロッテワールドタワー花火大会

▲カンルンのビーチ

留学を振り返って

 私は就職活動が3月から始まることもあり、当初は6か月の留学で考えていました。しかし国際交流センターの方から最低で1年と言われ、覚悟を決め韓国に旅立ちました。韓国についてから初めの1か月は旅行気分で授業後は毎日外に遊びに行き、買い物をしたりして楽しみました。しかし、慣れない土地で友達もいないことや韓国料理によく使われるトウガラシによる腹痛もあり、だんだんストレスが溜まっていきました。授業後は部屋にこもって外に行くこともなくなりました。ですが、語学堂の友達とは留学生活で同じ悩みも抱えていることもあり、すぐに仲良くなりました。

 またプログラムを通して出会った韓国人の友達もできました。韓国語のスピーキングでうまくしゃべれないことや、ルームメートとのトラブルでストレスがたまることもありましたが、友達たちと遊んだり話したりしてストレスを解消しました。彼女たちはいつも私を気にかけてくれ助けてくれました。留学生活で彼女たちにどれだけ助けられたかわかりません。帰国したらなかなか会えなくなってしまいますが、この出会いをこれからも大切にし、交流を続けていきたいです。

 人との出会いだけではなく、日本にいたら体験できないようなことも様々ありました。留学生活にできなくて心残りなこともありました。気づけば留学生活も終わりとなり、1年の留学がとても短いと思いました。慣れない土地だった場所も、戻れば安心するような場所になりました。0人だった友達もいつしか何人もでき、日本に帰国する日が近づくたびに、離れるのが寂しくて悲しい気持ちになりました。韓国を旅立つ時に「また絶対くるぞ。」という気持ちで日本への飛行機に乗りました。そのような気持ちになるなんて1年前には想像もできませんでした。

 1年の留学は私にとってかけがえのない経験になりました。そして将来にこの経験を活かし、韓国と関りのある仕事に就きたいと考えるようになりました。留学生活は終わってしまいましたが、ここからが私のキャリアのスタートであると思います。この留学を通して明るい未来のため、日韓の懸け橋となれる存在になりたいと心から思いました。

今後について

 帰国後は、韓国と関連した企業への就職を決め、年内に卒業論文を完成させ卒業に備えるつもりです。また韓国語の能力が落ちないように上級授業クラスを受講したり、アルバイト先のお母さんと積極的に韓国語を使っていこうと思います。そして、留学先で知り合った外国人の友達が訪日する際には案内をしてこれからも交流を続けていきたいです。



最後に

 この場を借りて、韓国語を教えてくれ留学先との話し合いをしてくださった伊藤先生、奥様、留学に行くことを勧めてくださった朱先生、留学生活に関する手続き・サポートをしてくださった国際交流センターの方々、福島で生活を支えてくれたヘンボクのお母さん、お父さん、献身的なサポートで遠くからいつも見守り応援してくれた家族、励ましてくれた友人、韓国で私を支えてくれた全ての方々に心からお礼申し上げます。私の中の人生を間違いなく変えた一年間でした。私を支えてくれ励ましてくれた皆様に私が韓国語の好きな言葉である'꽃 길만 걸기 바랍니다.'(*皆様のご多幸をお祈り申し上げます。)という言葉を送り、私の留学レポートを締めくくります。ありがとうございました。