10月4日にドイツに到着してから1か月がたちました。私は留学生の中でも最後に出国したので3か月レポートではなく1か月レポートになりますが感じたことを書いていきたいと思います。
私が現在留学しているルール大学ボーフムがあるボーフムという町は、いわゆるルール工業地帯の一部で工業都市です。電車に乗れば10分でドルトムントやエッセンに行くこともできます。どの都市も工業都市ですのでヨーロッパと聞いて想像するようなきれいな街並みとは少し違うかもしれません。が、留学生はみんな「留学する場所としては思っていたよりもいい町だね」と言っています。その理由は様々ですが、私は個人的に2つ挙げられると思います。
1つは大学の留学生の受け入れ態勢がきちんと整っているところです。ルール大学ボーフムは40000人を超える学生が在籍しており、そのうち留学生が6000人ほどいます。学科も20個ほどある大きな総合大学です。中でも留学生の数はとても多く、その分留学生専用のオフィスが充実していると感じます。留学が始まる以前からメールでのやり取りがきちんと行われていて、大学が始まる1か月前の9月に留学生用のオリエンテーションがあるという案内もありました。
私は日本でいろいろやりたいことがあったのでオリエンテーションは参加しませんでしたが、ドイツに来てからあったほかの日本人はみんなオリエンテーションコースに参加したといっていて、中身も充実していたようでした。到着してからは住民登録や保険、ビザの申請など書類的にやらなければいけないことも多く、大学が始まる以前の時間があるときに、大学のサポートを受けながらそれらを行えるのはすごくいいと思います。私は10月に来ましたが、それでも10月に来た人たち用のオリエンテーションや説明があったのでとても助かりました。
▲オリエンテーションの様子
学生数が多いので寮もたくさんあります。私は大学から地下鉄(といってもほとんど地上を走ってる)に乗って2駅のところに住んでいますが、とても便利です。近くにスーパーもあり、ボーフムの中央駅までも10分ほどです。大家さんがいるはずの時間にいなかったり、暖房が微妙に壊れていたりと多少問題はありますが、なかなかいいところです。わたしはイタリア人の女の子とキッチン、水回りが共用の部屋に住んでいます。二人とも家にいるときは基本的にご飯を一緒に食べます。これは各部屋でそれぞれ異なると思いますが、私は毎日おしゃべりしたり、時間が合えば一緒に外出したりしながら、そこまで干渉はしない絶妙な距離感が心地いいなと感じています。実際家に帰った時に、今日あったことを話したりできるのは語学面においても成長できると思います。
2つ目にボーフムの立地があげられると思います。この州内では学生は電車(ICEという高速列車以外)を無料で利用できることができるようになっているのですが、これが個人的にはとてもうれしいです(住民登録の段階でお金を払うことでそれを使えるようになるので、結局払ってはいるのですが)。世界遺産をもつケルンやアーヘン、日本企業がたくさん支社を持っていてイベントもたくさん行われるデュッセルドルフ、ほかにもミュンスターやボンなど訪れてみたい多くの町が州内にあるため無料で旅行に行けます。週末や時間がある時にふらっといけるのがうれしいです。
州内での旅行はもちろんですが、先日オランダのアムステルダムとユトレヒトというところに旅行に行ってきました。寮の友達と話している中で思い立ち、一緒にバスを予約しました。オランダはたくさんの画家を輩出しているのも納得がいくかわいい町並みで、かつ少し郊外に行くとヨーロッパ特有の広い平原が広がるとても印象がいい国でした。おいしいご飯をたくさん食べて、美術館を訪れて、街を歩いて、、、とてもいいリフレッシュになりました。
旅行中「ドイツの建物はこんなにかわいくはないよねー、おしゃれな人も多いし」と興奮していた私たちですが、「でもきっとドイツ人に言ったら鼻で笑われそうだね。」と話しながら帰ってきました。もちろんいい意味で、です。ドイツにいると何かの行動をする目的や合理性を求められる感じがします。なぜそう思うのか、なぜそれをするのかという話がドイツ人は大好きです。その話をドイツ語でするのは、外国人である私たちにとってとても難しいことですが、それでいて彼らは、つたないドイツ語を話す外国人ともきちんと向き合って、彼らの文化の枠に私たちを入れてくれます。なんだかとっても気持ちがいい人たちだなと最近感じます。この人たちと1年弱関わっていけることに感謝して、私が何を吸収していけるか、これから考えていきたいと思います。
まだ留学は始まったばかりですが、きっとすぐ一年たってしまうのだろうなと思います。日本にいた時には持てなかった自由な時間を、自分が今後生きていく上での土台を作っていくような時間にしていきたいと思います。もちろんそのために語学は必要になってくるので、多くの人と接しながら毎日前に進んでいきたいと思います。