ハンガリーに留学して半年が経ちました。前回は授業やハンガリーでの生活について書いたので、今回は主にハンガリーの祝日やイベントについてご紹介したいと思います。
ハンガリーでは、サンタクロースは12月6日に来ます。この日は聖ミクラーシュの日(聖ミクローシュの命日)であり、通称「サンタクロースの日」です。私はバディからこの話を聞いた時に、「え、それならクリスマスには誰が来るの?」と聞いてしまいました。クリスマスはキリストの降誕祭であるため、プレゼントを届けてくれるのはキリストなのだそうです。逆に日本ではクリスマスにサンタクロースが来るという話をすると、「じゃあ、サンタクロースの日には誰が来るの?」と不思議に思うそうです。また、プレゼントの定番はサンタクロース型のチョコレートなのだそうです。味は美味しいのですが、中身が空洞だったのが残念でした。道理であんなに軽かったわけです(笑)。
▲聖イシュトヴァーン大聖堂
▲伝統的なクリスマスのクッキー
クリスマスは家族で過ごすのが一般的ですが、年末年始は外に出掛けたり、友人と過ごすそうです。私は友人のバディの家で新年を迎えました。カウントダウンまで皆で写真のようなカードゲームやボードゲームをしました。日付が変わると、皆で国歌を歌い、シャンパンで乾杯をしました。私たちより上の世代になると、ダンスを踊ることもあるそうです。ハンガリーでは特定の日以外の花火の使用が禁止されているそうですが、年を越す際は許可されているそうで、たくさんの花火が打ち上げられました。ですが、禁止されていても12月31日の夜になるとあちこちで花火の音が聞こえました。本来はダメですが、この日は基本お咎め無しなのだそうです。
イースターはキリストの復活祭の日であり、その日付は毎年変わります。今年は4月13日です。この日、ハンガリーでは「Locsolás」という男性が女性に水をかけるイベントがあります。これは女性を花に見立て、「いつまでも美しく咲き誇るように」という意味で行うそうです。そして、水をかけられた女性はお返しに色付けされた卵を渡すそうです。近年では水の代わりに香水をかける人や、卵の代わりにチョコレートを渡す人も多いそうです。また、「Húsvéti tojás keresés」という遊びがあります。これは大人たちが庭に隠したイースターエッグを子供たちが探すというものです。とてもシンプルなゲームですが、誰もが幼い頃に一度は経験する伝統的な遊びだそうです。
ハンガリーを含む欧州には、「名前の日」(ハンガリー語でNévnap)をお祝いする国があります。実はヨーロッパ諸国のカレンダーには、「聖人暦」という特定のキリスト教の聖人名が書かれています。つまり、自分の名前とその聖人名が同じ日がその人にとって名前の日となるのです。ハンガリーでは多くの人に名前の日があります。同じ名前がない場合は、響きが似た名前を探し、名前の日とすることもあるそうです。また、名前の日が年に一度の人もいれば、何度もあるという人もいるそうです。人によっては、誕生日と同じくらい、またはそれ以上に大切な日ということもあります。
第2セメスターもスタートし、半年留学だった留学生たちとはお別れとなってしまいました。寂しい気持ちもありますが、同時に新たなルームメイトや友人と出会うことができました。今学期からは寮にいるハンガリー人の友人たちと日本人留学生とで毎週料理やゲームをしており、この時間が永遠に続いたらなと思わずにはいられません。今しかないこの瞬間をしっかりと楽しみつつ、勉学にも力を入れたいと思います。