こんにちは、私は2月まで上海の華東師範大学に留学していました。気温も上がり湿度も上がり、家にいるばかりで気分は下がり気味...、でもこの梅雨が明ければ、また夏がやって来ますね。色んな嫌なこと大変なこと、あと少しと信じて、乗り切りましょう!
私は、本来であれば10か月とちょっとを上海で過ごすはずでした。ところが、1月半ば頃から事態が急変して、突然の帰国、心の準備もないまま、あっという間に留学生活は終わってしまいました。私の履修していたコースは、12月の終わりには修了式で、そのあとは長い冬休みの予定でした。なので1月のその頃は、ヨーロッパに住むルームメイトの家を訪ねたり、中国国内を色々見て回ったりする計画を立てていました。期待が膨らみまくっていただけに、やはりショックは大きかったです。フランス行きの飛行機をキャンセルしたときの携帯の重みは忘れられません。
涙の帰国からもうそろそろ5カ月がたちますが、ショックからすっかり立ち直った今、思い返してみると半年の間にも沢山のことを学びました。
▲正月の飾り(寮の玄関)
▲マスク着用を呼びかけるイルミネーション(1月下旬)
▲「これぞ中国」(ショッピングモールにて)
まずは、中国に対するイメージの変化があります。日本を訪れる中国人観光客たちのあの態度の悪さ、声の大きさ、強引さなど...とても信じられないようなマナーが多いですが、彼らにとってそれらは当たり前なので、誰も何も気にしていない、ということです。予想はしていましたが、やはり目の当たりにして驚きました。「ところが変われば常識も変わる」、ということを改めて実感し、知っておくことの大切さに気が付きました。しかし、中国の人たちの言動は、日本人からすると幼く見えるものが多く、今ではかなり愛おしく思っています。
▲校外学習だろうか、小学生のおやつタイム
次は、「悪い人はいないので、怖がらなくていい」ということです。留学先では、現地の人たちに加えて、ほかの国々からやってくるたくさんの留学生とも交流しなければいけません。そこには当然言葉の壁があり、文化によって表情やジェスチャーの違いなども生じることから(例えば中国では、1~10までの数を表す手のジェスチャーが存在するが、それを知らないとこちらには全く伝わらない。)常に全神経を研ぎ生ませて、一語一句聞き逃さないように相手の話に耳を傾けます。そうしていると、だんだんと相手の人間性や主張したい事柄が見えてくるようになり、それどころか、初めは高圧的に見えた相手も、自分と同じ不安の中にいることがわかります。(あくまで主観です。)このような、相手のことを理解しようとする強い気持ちや態度、はすべての障害を超えて人と人との心を近づけるのだと思います。そして、ふと考えてみると、むしろ言葉が通じている相手の方が、言葉が通じるからこそ分かったような気持ちになって、(話をそれほど真面目に聞いていない)ぞんざいな人間関係になっていたことに気が付きました。大事なのは1対1で向き合う姿勢です。
最後は、前回のレポートにも書きましたが、英語の大切さです。日本で生活する分にはその必要性を感じることはありませんでしたが、世界を見てみよう、広い視野を持って物事をみてみよう、と思ったら一つの言語だけでは得られる情報に偏りがありすぎます。英語=学校の勉強という認識は捨て、英語力はもはや一つの常識として、生涯関わり続けていかなければならない、と思います。
▲5か月間を過ごした、1012号室
以上、留学の期間自体は短く、最後もばたばたとした終わり方になってしまい残念でしたが、5か月の間に得た、友人、知識、考えるきっかけや人生のヒントは大事に持ってこれから先も過ごしていきたいです。