私の寮は休暇中の滞在ができないので、帰国するか旅行するかの二択でした。運転免許の更新もあったので、12月に一時帰国しましたが、その間に新型コロナウイルスの感染が拡大したため、留学が終了となりました。二月には河北大学の友人に会いに行く予定や、留学前からずっと行ってみたかった湖南省や雲南省への旅行を計画していたのですが、まさか疫病で(しかも中国から発生)留学が終わってしまうとは思ってもみませんでした。
前回のレポートで書き忘れていたことがあります。留学初日に寮費を支払いますが、銀聯カードしか使えません。しかも私の寮は現金支払いのみでした。10400元(約15万円)だったと思います。寮費が支払えずに留学センターに駆け込む留学生も何人かいましたが、期限内に払えない場合は罰金があると聞きました。
寮費に限らず、お金の準備方法にはいくつか方法がありますが、個人的にお勧めするのは、海外プリペイドカードです。入金した分しか使えないので多少安心感がありますし、到着してすぐに現地通貨が引き出せます。私は普通のクレジットカードだと限度額があったこと、現金持ち込みも盗難や紛失が心配だと思っていたので、事前にプリペイドカードを作りました。ネオマネーというカードを使いましたが、他にもいくつかあるので自分に合うものを探してみてください。
※前回VPNについても書きましたが、必ずパソコンにもVPNのアプリをダウンロードしてください。パソコンでレポートを作成したはいいものの日本に送る手段がなく大変な思いをしました(友人のパソコンを借りました)。
今でこそ笑い話になりますが、短い留学期間に様々なトラブルに遭遇しました。
居住許可の申請に行ったときの話です。中国の大学が用意した書類に不備があり、申請を拒否されてしまいました。中国語も英語も満足に話せなかったので、とても不安になりましたが、先生や周りの留学生が手助けしてくれ、なんとか申請してもらえることになったのですが、今度はなぜか「このパスポートは本物か?これは本名か?」と何度も聞かれてしまいました。職員や警察官がどんどん集まってきて囲まれたので、さっそく帰国することになってしまうのかとすら思いました。最後は笑って欢迎来到中国!(ようこそ中国へ!)と言ってもらえたのでよかったです。
そのほかにも、バイクにひかれそうになって口論したり(バイクの信号無視だったので近くにいた中国人が味方になってくれました)、バスの運賃が支払えなかったり、なかなか刺激のある毎日でした。
上記の通り、留学中は面白いことにたくさん遭遇しましたが、最も印象的な出来事は留学して1週間も経っていない頃のことです。
キャンパス内を日本人の友人と散策していたところ突然おじさんに「どこの人ですか?」と聞かれました。中国の方言で話していたと思われたようで、日本人だというと驚かれました。続けて私が福島出身だというと「原発事故のところですね」と言われ、やはりそのような印象になっているのだと実感しました。
私の中国語能力では現状をしっかり伝えることが出来ず、とても残念な思いをしました。中国についたばかりだったので全て聞き取ることはできなかったのですが「日本と中国の関係はあまり良くないけど、ここでたくさん交流してお互いに理解していきましょう」ということを言われ、中国に来てよかったな、これからたくさん勉強して学んでいきたいなと思いました。
華東師範大学の良さは歴代の先輩方がわかりやすく残してくれていますので、ぜひレポートを読んでみてください。私が伝えたいことは、やりたいこと、できることはすぐにやるということです。
私が後悔していることは「どうせ次の学期もいるし、またの機会に」と機会をのがしてしまったことです。国慶節の人混みを避けるために一週間も休みがあるのに寮にこもって出前をとっていました。そして、中国に戻れなくなり、あと一年早く留学していたら、もっと早く留学を決めていたらと何度も泣いてしまいました。ですから少しでも留学したいと思っているのなら、保護者や先生、国際交流センターの方々に相談してください。いつも迷惑をかける私にもみなさんとても優しいので。
いつ通常通りの留学が出来るようになるかわかりませんが、留学したら思いっきり楽しんでください。心残りのないように、このレポートが手助けになれば幸いです。
あまりいい写真がなかったので、私の好きな中国を紹介します。中国の公園はとても広くて賑やかです。地书(地面に水で習字)や遛鸟(鳥の散歩)は見るだけでも面白いのでよく公園に散歩をしに行きました。