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留学体験記

【トルコ】トルコで、はじめの一歩

【派遣先】中東工科大学 【派遣期間】2022年9月~派遣中 
食農学類 K.Hさん


#初めて1人で乗る国際線
#知り合いは、他大学の先輩のお友達1
#トルコ語1言も話せないect

数え切れないくらいの初めてと、数え切れないほどの不安を抱えて向かった留学でした。臆病でシャイな私は、最初の三ヶ月は何をするのにも不安で怖かったのですが、様々な方のサポートのおかげで少しずつこの環境に慣れることができたと思います。


【キャンパス】

Middle East Technical University 通称METUのキャンパス内は福島大学の敷地の約8倍と広大です!その中には各学部の建物をはじめ、スーパー二軒、銀行二軒、カフェ約15カ所、4階建ての図書館、プール、グラウンド場、床屋、病院、そして各施設を巡回するバスやタクシーがあります。つまり大学の中だけで生活が完結してしまうほど充実しています。しかし、その広さのあまり方向音痴な私は最初の一ヶ月だけで10回以上迷ってしまいましたが、なんとか二ヶ月目にして地図なしでもバッチリ歩けるようになりました。また、大学内は沢山の犬、猫、そして時々ハリネズミも見かけることができる、自然豊かでとても素敵なキャンパスです。


▲キャンパス内の写真)


【寮】

私の寮は4人部屋で、シャワー・トイレ・キッチンは階で共有、洗濯機は寮の女子学生全員で共有ですが、月額約5,000円(光熱費水道代込み)と、とてもお財布に優しいのがありがたいです。正直、寮に到着する前は、"ルームメイトと上手くやっていけるか"とても不安でした。しかし、そんな不安とは裏腹に2人のトルコ人と1人のアルベニア人(留学生)はとても優しく素敵な人達でした。またトルコ人のルームメイトが私のトルコ語の学習をサポートしてくれるおかげで、私のトルコ語は上達しつつあります。


【親日家の方が多い?】

私がキャンパスの大きさと同じくらい驚いたこと。それは、トルコには親日家が多いと言うことです。「Where are you from? 」と聞かれ、「I'm from Japan. 」と答えると「Oh really I know コンニチハ、アリガトウ、イタダキマス」と愛嬌いっぱいにアニメで学んだ日本語の挨拶を披露してくれる学生に沢山出会いました。

キャンパスの中を歩いていると、アニメのTシャツやTOKYOと書かれた服を着ている人も見かけます。大学の公式サークルの中には『Japanese Culture Club』まであり、そのクラブの活動内容や日本への知識量は異次元で、普通の日本人よりも日本のことを知っているように思えてしまうほどです。

また、その中には、自分の専攻とは別に本気で日本語の勉強に励む学生もいて、とても感激したのを覚えています。

一方、私がトルコ語で挨拶を試みたり、学んだトルコ語を話すと、とても喜んでくれます。彼らの日本と日本語に対する熱意と、私のトルコ語学習を嬉しそうに見守ってくれる姿が『よりトルコのことを学びたい』というモチベーションの向上に繋がっています。

テクニカルユニバーシティというだけあって、比較的理系の学生さんが多いにもかかわらず、自ら日本に興味を持ち、日本や日本文化について学んで下さっていることは嬉しい限りです。私ももっと日本のこと、トルコのことについて学び、理解を深めたいと思います。


▲日本文化クラブ"Jakuto"の方達


【授業】

トルコの公用語はトルコ語ですが、この大学の授業は全て英語で行われます。(私は高校の時から、生物を英語で学んでみたいという夢がありましたが、ついにここで叶いました。)

現在私は生物学部の授業(基礎生物・進化学・微生物学・生態系)を4つ、トルコ語の授業を1つ履修しています。授業は1コマ50分で、各授業が週に34コマほどあり、時間割は以下の通りです。

▲時間割


最初は3つほどの授業を自由に履修する予定だったのですが、ERASMUS(ヨーロッパ連合の奨学金)の受給者に空きが出たため、そちらに推薦していただいた結果、30credit分(56つ学部のクラス)の授業を受講することになりました。授業の教材は基本PDF(無料)で、トルコ語の授業だけは500円くらいで印刷しました。

いくつかの授業はとても複雑で、覚えることが山のようにありますが、英語で世界中の様々な考えを持った人と話ができるように、生物学という共通の分野を共に学び、得た知識を異なる国の人たちと共有することができるということはとても面白いと思いました。

私のお気に入りの授業は生態学の授業です。教授のレクチャーに対して、『この生態系はこうあるべきではないのか』『この気候帯の生物はどうしてこういう性質を持っているのか』という質問が学生から飛び、クラス全体でプチディスカッションが始まると、なんだかワクワクします。私のボキャブラリーはまだ不十分なので発言は困難ですが、もっと積極的に授業へ参加できるよう頑張りたいと思います。

▲Ecology of major ecosystem
の授業


【食事】

皆さん、ご存じですか?トルコ料理が世界三大料理と言われていることを...!!
トルコのケバブやトルコアイスクリームは有名かと思いますが、実はそれだけではありません。

キュネフェと呼ばれる甘いチーズのデザート、ピデと呼ばれるトルコ版ピザ、、、などもう覚えきれないほどトルコには伝統的で美味しい料理があります。

しかも、安い! 大学内の学食は約50円、大学内のカフェは300500円、外食は1,000円以内でおなかいっぱいに美味しい料理が食べることができます。


▲キュネフェ

▲ピデ


【留学生のイベント】

トルコは、アジアとヨーロッパの間に位置しています。バルカン諸国も近いということもあり、この大学に集まる留学生は多種多様です。そのため、多文化を学びたい人にもお勧めです。(ちゃんと国際政治をはじめとした文系の学部もありますよ!)

また、福島大学でいうCOLORsのような国際交流サークルがあるのですが、所属している学生がダンスパーティー、カラオケ大会、旅行など様々なイベントを開催してくれています。おかげでバックグラウンドが異なっていても、様々なイベントを通して仲良くなることができました。


▲ビアポーリングのイベント


【SIMカード】

大学から歩いて20分くらいのモールでESNの方達にサポートしていただきながらSIMカードを購入しました。月に1回トップアップしています。値段も安く月1,000円程度です。(ギガによる)
大学の中にもWi-Fiはありますが、キャンパス外では使えなくなってしまうので、翻訳や地図の機能を使用するためには購入することをお勧めします。


【移動手段】

大学の中は、日中20分に一本、夜は1時間に一本バスが通っているので、時間が合うときはそれを使用します。大学の外では、バスや地下鉄を利用して移動します。


【最後に】

留学してみたい、英語で生活してみたい、多文化共生について学んでみたい!

でも、留学ってなんとなく怖いですよね...しかし、留学できるのは大学生の"今"だけです。日本の場合、一度社会に出てしまうと留学のためにお金を貯めて、長期間休みを取って...ということはとてもハードルが高いからです。

近年SNS媒体が発達したおかげで、海外について知る機会や外国語を学ぶ機会が増えました。しかし、「ふーん、そうのか」とうなずきながら"液晶画面を見るだけ"では、表面的なことしか知ることができません。実際に自分で"経験して、考え、学ぶ"ことに意味があるのではないかと私は思います。

もし、留学を考えている方がいらっしゃいましたら、幸運なことに今日福島大学には留学をサポートして下さる方や、海外から日本に留学に来て下さっている留学生の方が沢山いらっしゃいますので、その方達に相談して見ることをおすすめします。

"若いうちは、何事も挑戦です!"