私は8月からアメリカのアーカンソー州にあるオザークス大学に留学しています。オザークス大学は、自然に囲まれたのどかな場所となっており、主に中央アメリカと地元の学生が日々熱心に学んでいます。渡米をして早くも半年が経とうとしています。始めの3ヶ月は生活に慣れるのに必死でしたが、慣れてくると私自身にも考え方に変化が現れました。今回のレポートでは、今セメスターの履修科目、冬休みの様子、3ヶ月目からの環境と心情の変化についてお伝えしようと思います。
留学最後の今セメスターでは、英語、グローバルマーケティング、デジタルマーケティング、ハリーポッターの音楽、計4つの授業をとっています。マーケティングの授業を担当している先生はフランスから来られた方でアクセントが強く、慣れていないため、聞き取ることに苦戦しますが、多様なバックグラウンドを持つ方から学ぶ良い機会だと感じています。もう一つ触れておきたいのが、ハリーポッターの音楽の授業です。ハリーポッター好きにはたまらない授業です。映画の中で使われる音楽にはそれぞれモチーフがあり、表現が異なります。映画館のような教室で映画を鑑賞し、使われる音楽がどのような演出をもたらしているのかを学ぶユニークな授業となっています。
冬休みはほとんどの学生が親戚や自分の家に帰るので、寮に残って生活をする学生ごくわずかでした。食堂が閉まっており、自炊する必要があります。また、人が少なく、周りに娯楽などの施設もあまりないため、車持ちの知人がいない場合は、乗り越えるのが難しいのでは無いかと感じました。
冬休みの期間は卒論を半分ほど進めていました。私は秋に卒業予定です。なので、時間があるときに進めておきたいと思っていました。日本の友人は12月提出を目標に執筆していたため、友人からアドバイスをもらうことや、お互いに励まし合いながら進めることが出来ました。楽しいことではありませんでしたが、没頭できるものがあり助かりました。
クリスマスは、友人と友人のホストファミリーと過ごしました。クリスマスイブには教会でお祈りをし、お菓子や、友人の母国であるグアテマラの伝統的な料理を一緒に作りました。食後はアメリカンスタイルのビンゴゲームをし、カラオケでクリスマスソングを歌い続け、韓国ドラマを見て、寝落ちするまでガールズトークを楽しみました。クリスマス当日の朝はなんと十数年ぶりにサンタさんがプレゼントを置いていてくれました。忘れられない温かいクリスマスとなりました。
年明けには大学のスタッフの方がリトルロックへのプチ旅行を企画して下さったので私も参加しました。久しぶりの町に心躍りました。リトルロック出身であるクリントン大統領の博物館やショッピングモールでショッピングを楽しみました。
▲クリスマスイブのミサ
▲クリスマスイブディナー
▲クリスマスイブの記念写真
▲サンタさんからのクリスマスプレゼント
▲リトルロックのショッピングモール
▲ショッピングの合間に休憩
・生活の変化
春セメスターよりミールプランを一番安いものに変更し、キッチンへのアクセスが良い寮へ変更をしました。お肉が生焼けであることや、代わり映えのないメニューに徐々にストレスを感じるようになったので、担当の方に相談をし、変更することにしました。自炊することにより食事へのストレスが大幅に軽減され、お財布にもゆとりを感じられます。
▲変更後の寮の部屋
▲共同スペース
▲キッチン
寮では前セメスターと同様、一つの部屋にルームメイト(カリブ海の島国出身)と共に過ごしています。音の大きさや、明るさの感覚、考え方、コミュニケーションスタイルが異なり、未だに衝突することがあります。その都度、率直に丁寧に話すことで二人の納得いく生活を送ることができるように心がけています。ちょっとした日常の行動でも相手を不快にさせていることや、反対に、私自身もそのような思いをすることもあります。お互いに話した時、相手のバックグラウンドや考え方が分かり、受け入れることができています。
異文化の受け入れは面白いだけでなく、時には精神的負担を伴う難しいことでもあるのだという貴重な学びとなりました。そして、コミュニケーションが一番の解決法であると大きく感じています。お互いにネガティブな気持ちを抱いていて、会話を避けたくなることもありますが、話をすることで見えてくる物があります。そして、その見えていなかったことがお互いのわだかまりを解く糸口となることが多いです。このように、授業だけでなく、生活でも学びの多い充実した日々を送っています。
・心境の変化
アメリカでの留学が始まってから3ヶ月までは、生活を送るだけで全てが学びとなっていました。しかし、3ヶ月を過ぎてからは、生活に慣れ始め、自分からアクションを起こさなければ学びが得られないように感じていきました。この時初めて、輝いて見えた先輩方の「留学後の見えない苦労」に気づき、留学に行くだけでは環境を味方に付けることはできないのだと強く感じました。
そこで私は、毎日30分~1時間のインプットを始めました。私は元々、英語運用能力の向上と異文化理解を目的にこの留学を決意しています。なので、インプットの時間では異文化理解の洋書や、単語、表現、スラング等を学習するようにしています。インプットにより学びの種ができ、アウトプットの多い環境の中で、芽がぐんぐん育つ感覚です。3ヶ月目の心境の変化が訪れたときは、戸惑いましたが、このアウトプットとインプットのバランスを考えて動くようになってからは、自分の英語にも徐々に自信を持つようになりました。ボキャブラリーが増えると同時に自分の意見を伝える際のフラストレーションが減り、自分の感情を多様に表現できる楽しみが増えました。
・終わりに
残り4ヶ月と考えると、日本食が食べられる楽しみや家族友人に会える楽しみだけでなく、アメリカでできた友人やお世話になった方々と別れる寂しさが交差し、複雑な気持ちになります。残り短い期間も、友人との時間を大切にして、悔いのないアメリカライフを満喫したいと思います。