私は4か月間の台湾留学で語学だけでなく、たくさんのことを学びました。そのなかでも最も勉強になったと思うのは「多様性」についてです。
私が留学した文藻外語大学は、台湾で唯一の外国語大学であり、様々な国から多くの留学生が来ています。3カ国語が話せる人も多いです。日本ではそのような環境が身近ではなかったので、とても刺激を受けました。キリスト教の大学ですが、イスラム教の学生がいたり、LGBTQに当てはまる学生もいたりして、日本にいるよりも様々な背景を持つ人たちと出会うことができ、社会的関心事が身近に感じられるようになりました。
中国語のクラスでは、フランス人が4人、日本人が7人の11人で勉強していました。授業中には互いの国の文化を中国語で紹介し合うことが多く、スピーキングの練習になると同時に、自国の文化を見つめ直し、他国の文化も知るというとても良い時間になりました。台湾人学生だけでなく、留学生も日本に対して興味を持ってくれている人が多く、嬉しかったのも印象に残っています。
国籍も背景も全く違う学生たちが言語を通じて楽しく話ができる、このことの素晴らしさを実感できた4か月間でした。このような多様性が成り立っている理由として、留学生が多いからということもあるかも知れませんが、最も根底にあるものとして、台湾人が「他人の選択やスタイルに干渉しない」という傾向があるからだと私は考えています。日本にいるとみんな周りの目を気にしがちだと思いますが、台湾に来て台湾人の寛容さ、優しさから大切なことを学ぶことができたと感じています。
▲中国語クラスの先生とクラスメート
▲キャンパス
海外に行ったことがない人で、留学をしてみたいと思っている人には台湾はおすすめです。実際私もこの留学が初めての海外でした。台湾は日本のお店も多いし、日本語を少し話せる人も多いです。時差も1時間なので日本との連絡で特に支障はありません。安くおいしいご飯が食べられることも良い点だと思います。
▲鼎泰豐の小籠包
▲牛肉麺
しかし、英語を主に勉強がしたいなら英語圏の大学をおすすめします。英語の授業はほぼすべて英語で行われますが、中国語の授業と被ってしまうことが多いのであまり英語の授業をとることはできないと思います。中国語の授業は繁体字を用いるので、簡体字で中国語の勉強を続けたい人はそのことも頭に入れておいた方が良いと思います。
台湾の人たちは学生もお店の人もみんな優しいので、失敗を恐れずに中国語を話すことができる環境です。また文藻外語大学では国際色豊かで多様な学生たちと関わることで、多角的な視点から見る力が向上したと感じています。語学力向上において魅力的な学びの場であることはもちろんですが、それ以外にも大切なことを学べる場だと思うので、留学先選びの際はぜひその点も考慮してみてください。台湾留学に関して質問等ありましたら、できる限りお答えします。