およそ9ヶ月に及ぶアメリカでの交換留学が終わり、帰国した今、多くの時間を共にしていた友人やホストファミリー、教授方が恋しく、寂しく思う一方で、無事日本に戻り、家族や友人と会うことで帰国したのだという実感が日に日に増しています。無事アメリカに入国できるのか、友人はできるのか、生きていけるのかと漠然と幾つもの不安を抱えたまま出国した日を懐かしく思います。留学日数は決して短くはありませんが、時間が過ぎるのが早かったと感じます。今回のレポートでは留学を振り返り、留学を通して変わった部分やこれから留学を目指す方々へのアドバイスを残したいと思います。
留学を通して一番変わったと思うことは、「挑戦を躊躇わなくなった」事です。留学前よりも自分のやりたいことに素直になったように感じます。このように変わることができた要因は大きく2つあると思っています。
1つ目は、自分にとって大きな挑戦だった長期留学を経て幾多もの学びを得ることができた留学そのものです。私は今回の留学をするために、卒業を半年延ばすことを決断しました。留学準備中に同級生は就職活動の佳境を迎え、徐々に卒業論文を進めていました。渡航前から、周りと違うことをする不安が漠然とありましたが、今では行って良かったと胸を張って言えるほど、収穫の多い留学として終えることができました。自分の気持ちを信じて行った留学先では、「英語はコミュニケーションのツールであり、何を伝えるか・何を考えているかが大切であるということ」や、「相手を尊重し、耳を傾けることから異文化理解が始まるということ」など、実際に長期間滞在し、自分自身が体験したからこそ得られた考えがあります。
また、自分の英語力だけでなく、コミュニケーション能力にも自信を持つことができるようになりました。留学前よりも相手の意見を聞いた上で、自分の意見を伝える楽しさを実感しています。このように、留学という挑戦を通して得た学びや成長を経験したことが「挑戦を躊躇わない」自分に変わったと考えます。
2つ目の要因は、留学先で感じた「自分は自分、周りは周り」という考え方です。留学先では様々な人と出会いました。高校卒業後は母国で仕事をし、貯金したお金と勝ち取った奨学金で入学した人、飛び級をしてクラス内では3つほど若い人、卒業後はアメリカで家庭を持ち、ヨーロッパとアメリカを行き来する予定の人、休学をして海外でのインターンシップをしていた人など、それぞれがそれぞれの個性的な道を歩んでいました。始めはそのような話を聞いた時は私だけ驚いており、私以外の友人は「いいね」からリアクションが始まっていました。このようにアメリカでは当然のように個を尊重する文化があると個人的に感じました。反対に私自身渡航する前に不安があったように、日本では「同調圧力」や「出る杭は打たれる」、「和の文化」という言葉があるように、人と違うことをすると、批判の目や声を浴びやすいように感じます。善し悪しは置いておき、日本で育った私にとって、アメリカで感じた「自分は自分」精神は今では私の挑戦を後押ししてくれる考えとなっています。私自身も、これから不安の中挑戦をしようと前を向いている人に対しては「いいね」とその人の挑戦が実りある物になるよう祈ることのできる存在でいたいです。
最後に、これからアメリカ留学を考えている方に2つアドバイスをしたいと思います。
一つ目は、困ったときは、学内の誰かに助けを求めてみるということです。何をすれば解決するのか分からない時も、聞くとその方法が分かります。そしてその方法に沿って一緒に解決してくれます。みんながみんなそうではありませんが、他国からの学生も多く、異国での生活の苦労を経験し、乗り越えている人が多いです。経験をしているからこそ、親身に聞いてくれる人も多いと感じました。聞いてみると、あっという間に解決することもあります。
二つ目は、「自分の当たり前は相手にとっての当たり前ではない」という前提で行動することです。学内では中央アメリカや地元、ヨーロッパ等世界各国からの学生が集まっています。バックグラウンドが異なり、文化や考え方も千差万別です。例えば、コミュニケーション方法についてですが、私自身、最初は笑顔や相槌が少ないから、もしかすると本当は嫌なのかな...と遠慮していたこともありました。
しかし、「自分の当たり前は相手にとっての当たり前ではありません」。それが相手の人にとってのコミュニケーション方法なのです。みなさんが留学に行くために磨いた英語を使って、コミュニケーションを積極的にとり、言葉から相手の気持ちや考えを拾ってください。そして、お互いに理解し合うという体験をしてください。きっとそれが異文化理解への第一歩だと思います。一緒に生活をするからこそ目に見えない違いが見えることもあります。みなさんの留学生活が有意義になることを願っています。Break a leg!
▲寮のチェックアウト当日は私の誕生日で友人がお祝いと部屋掃除のお手伝いに駆けつけてくれました!
▲友人と出会った時の思い出を語り、また結婚前にお互いの国で会おうねと約束をしました。
▲オザークス大学の学生は全員来ると言われる程学生の間では有名な崖につれていってもらいました。
残念ながら曇りで朝日は見られませんでしたが、一面木々で自然のエネルギーを感じました!
▲卒業式での記念写真。日本の卒業式とは雰囲気が違い、新鮮でした。