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留学体験記

【中国】華東師範大学短期留学レポート

【派遣先】華東師範大学【派遣期間】2023年9月~10月
行政政策学類
 H.Aさん



はじめに


 9/17から10/1 までの二週間の間に、華東師範大学での短期語学研修に参加しました。一年生の非英の授業では中国語を選択しなかったので、中国語は全くの初心者からの始まりでしたが、楽しい二週間を送ることができました。

授業について


 私がこのプログラムに参加を決めた6 月頃は、本当に誰でも知っているような簡単な中国語しか分からないような状態でしたが、留学前に三週間ほど軽く自主学習をしてから渡航しました。クラス分けのアンケートで中国語を習ったことが無いと回答したため、最初は1-1というピンインから学ぶ初歩的なクラスに振り分けられましたが、もう少し日常会話を学びたいと思ったため、次の日から1-2という一つ上のクラスに移動して授業を受けていました。そのクラスでは簡単な文法はもちろんですがペアを作って会話を練習することが多かったため、日常生活で使う中国語を身につけることができました。日常生活の買い物などで、実際に授業で習った中国語を使う機会は多かったです。1-1では授業の説明はすべて英語でしたが、1-2の授業は中国語と英語を織り交ぜながら進められました。1クラス20人程度で、クラスメイトはロシアやジョージア、タイや韓国、イタリアやフランスなど本当に様々な地域から来ていました。授業中にお手洗いなどの理由で、先生に許可を取ることなく授業を抜ける人がいたことがちょっとカルチャーショックでした。授業は午前中で終わるため、午後は企業視察や観光など自由に時間を使うことができました。行きたかった上海の観光地はほぼ制覇したと思います。



日常生活について


 コロナを経てから中国に関しての情報はほぼ閉ざされていたため、現地に行くまでどうなるか分からないことが不安でしたが、二週間何事もなく楽しく生活ができました。
中国では金盾と呼ばれる政府によるネット検閲システムがあるため、普段使用しているGoogleやInstagram、lineなどのアプリが使用できません。地図アプリは高徳地図というアプリを、お店探しには大众点评というアプリを使っていました。特に高徳地図は、バスが今どこを走行しているのかが表示されたり、東西南北が表示され、自分がどの方角を向いているのかが一目で分かったりしてとても便利なアプリでした。中国では街中の看板に東西南北が表示されてることもあり、道に迷うことは少なかったです。

 決算には支付宝という決算アプリを使用しました。このアプリに手持ちのクレジットカードを紐づけし買い物をしていました。自分で調べていた時は、紐づけできても決算に失敗する、などの意見もあり、現地で使えるか分からず怖かったのですが、無事に使うことができたので良かったです。このアプリから地下鉄に乗ることもできたので、切符(中国ではメトロカード)を買う手間がなくて楽でした。現金はあまり使いませんでしたが、基本的にどのお店でも現金が使えました。


 移動には主に地下鉄を使用しました。中国の地下鉄は基本的に3元(62円)から7元(114円)で乗れるため移動費はとても安かったです。地下鉄に乗るためには手荷物検査が必要で、改札の前で警備員に鞄の中身を直接見せるか、X線検査にかける必要がありました。最初は少し面倒でしたが、慣れるとそこまで大きな負担でもないように感じました。日本では最近鉄道関連で怖い事件が起こるので、こういった検査が取り入れられてもいいんじゃないかなと思いました。
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 ご飯は主に大学のスーパーや寮近くのファミリーマート、学食などで済ませていました。私は特に大学のスーパーに売っていた牛乳パンとヨーグルトが気に入って、朝はそればかり食べていました。キャンパスの外にもスーパーや飲食店があり、そこで買い物をしたりご飯を食べることも多かったです。近くの果物スーパーでバナナが4.4元だったので衝動買いしました。また、中国ではテイクアウト式のお茶屋さんが沢山あって、安く気軽にお茶を買えるのが良かったです。しかもお茶を入れる用の袋もついてきます。

 上海の治安は良かったと個人的には思います。一応気を付けてはいましたが、スリや置き引きには一度も合いませんでしたし、怖い目にあったこともなかったです。夜も電気がついていて明るかったので安全に街を歩くことができました。ただ、道にゴミが落ちていたり、地下鉄にある公共のトイレが汚かったり、飲食店の衛生面が気になったりと、日本がいかに清潔な国であるかをひしひしと感じました。
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まとめ


 距離は近いのに中国という国を何も知らないな、という気持ちからこの短期留学を決めました。調べて分からないなら行ってみよう!の心構えでしたが、本当に調べても現地に行くまで不確定、不安定なことばかりで行く前は楽しみよりも不安な気持ちのほうが大きかったです。でも、実際に中国に行ってみたら、大変だったことも多かったですが、それを上回るくらい楽しくて、出発前に感じていた不安を一ミリを感じることなく過ごすことができました。大気汚染で喉がやられて喉が痛くなった時、加湿器として使っていたペットボトルのお湯をこぼし結構な痛みの火傷を負った時、寮のシャワーヘッドが壊れていた時以外は『日本に帰りたい...』と思わなかったです。

 留学先では言葉もままならず、華東師範大学の学生や店員さん、先生などに沢山迷惑をかけたと思いますが、色んな人が様々な方法で私の言いたいことを理解し手助けしてくれました。それだけではなく、視察先のテクノプロ様、吉城光学様、福島大学の後輩だからということで上海領事館への訪問をご提案して下さった今井様、福島県上海事務所の皆様、福島県人会の皆様、国際交流センターの皆さんなど、本当に沢山の方にお世話になりました。楽しくて大変で、そして本当に色んな方に助けていただいた二週間でした。今回いただいた沢山の優しさを直接その人に返すことは難しいかもしれませんが、私も、縁があったのだからと人に手を差し伸べることができる人になって貰った優しさを次に繋げていきたいです。
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