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留学体験記

【スペイン】¡Cuanto tienpo! スペイン留学レポート

【派遣先】サラゴサ大学【派遣期間】2023年9月~
経済経営学類
 S.Kさん


 みなさん、お久しぶりです。時間が経つのは本当にあっという間で、こちらに来て半年が経過しました。今回はクリスマスや冬休みの過ごし方と、現在私が何をしているか、そして何を考えているかについてお伝えしようと思います。

1, Christmas in Zaragoza

 クリスマスはやはりヨーロッパということもあり、規模が大きいと感じました。セントラルではイルミネーションやクリスマスマーケットが12月1日から行われており、毎晩とても賑わっていました。特にPilarでのイルミネーションはとても壮大で、たくさんのお店やオーナメントに加え、El Belen(英語でThe Nativity Scene)というスペイン最大のキリストの降誕シーンも作られており、それがPilarの目の前に集落のような感じで展示されていて、とても見ごたえがありました。また、これらのクリスマスは1225日では終わらず(他の国でも同様)、年末~新年まで行われます。友人と一緒にチュロスを買ったものの、量が多く食べきれず別の友人に食べてもらったのもいい思い出です。
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2, Christmas in Italy

 冬休みの期間、私はイタリアに滞在していました。なぜなら、休み中は寮が閉まるためどこかに移動しないといけなかったからです。ほとんどの学生はスペイン人やヨーロッパからの留学生なので、みんな実家に帰ります。冬休みをどう過ごすか考えていた私を、イタリアの友人たちが自分の家に招待してくれました。そのため、クリスマス期間はバーリに、新年はナポリの友人の家に滞在することになりました。

《Bari》

 始めの一週間を過ごしたバーリは、南イタリアでナポリに次いで二番目に大きい州都で、アドリア海に面した港街です。旧市街地や教会などの古い街並みと、とても美しい海が広がっていました。友人のご家族は私をとてもあたたかく迎えいれてくれ、ホームメイドのピザや、日本では見たことがないパスタなどをごちそうしてくれました。ちなみに皆さん、ヌテラというチョコレートはご存じでしょうか?日本でも売られていますが、ヌテラはなんとイタリア産なのです!スーパーなどにはたくさんのチョコレート、また数えきれないほどのパスタが並んでいました。
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▲写真右は私が一番好きなパスタ


 12月24日のクリスマスイブは友人たちと出かけましたが、夜は家族みんなで食卓を囲みました。イタリアだけでなくスペインでもそうですが、クリスマスは本当にたくさんの料理を食べます。サンドイッチなどの前菜から始まり、フライドされた魚やタコ、肉料理、パスタ、ハム、チーズやナッツ類、そしてデザートという順番で料理がでて、9時から深夜12時頃まで食べ続けます...。日本ではクリスマスにケーキを食べるのが一般的ですが、イタリアではクッキーやパンドーロというシフォンケーキよりパンに近いものを食べます。もちろん、翌日のお昼もたくさん食べました。

 ちなみに、ヨーロッパを始めキリスト教の国だとどこもそうだと思いますが、クリスマスはお店がほぼ全て閉まっており、人々は自宅で家族全員と過ごすのが一般的です。日本ではクリスマスはレストランやアミューズメント施設などは営業していますし、出かけている人が多いですよね。ここは大きな違いだと感じます。

 滞在中はパーティーに参加したり、中心街を散策したり、Polignano a Mareという海がとてもきれいな観光地を友人の家族に案内していただいたりと、充実した毎日を過ごすことが出来ました。
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▲Pandoro
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▲Polignano a Mare



《Napoli》

 12月29日からは別の友人の家があるナポリに滞在しました。ナポリも海岸と美しい海が有名で、近くにはポンペイ遺跡やナポリ王宮などがあります。ここでも友人の親戚の女の子たちと一緒にゲームをしたり、ナポリ出身の友人たちと一緒にジェラートを食べに行ったりしました。ジェラートはイタリア発祥ということもあり、スペインよりもとても安くて驚きました。

 大晦日の夕方は、中心地のストリートで新年を祝うパーティーのような集まりがありました。みんなでシャンパンを飲みましたが、たくさんの人々が集まっており、とても賑わっていました。夜は家の近くで別のイベントが開催されていて、そちらにも参加した後に、友人の家で親戚の皆さんと一緒にディナーをいただきました。クリスマス同様、新年もたくさんの料理をいただきましたが、特に海鮮のパスタがとても美味しかったですイタリアでもお正月番組として紅白歌合戦のようなものが放送されていました。また、住宅街で花火を打ち上げる風習があるようで、至る所で花火を見ることが見ることができましたが、ナポリでの花火は特に危険らしく、道路には絶対出ないようにと言われました。翌日は親戚のお家に一緒に招いていただき、この日もたくさんご馳走になりました。
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 友人の家には大きなチーズがあり、自分たちで削ったり、ハムなどをカットする機械などもあってとても新鮮でした。また、イタリアのスイーツやフライドピザなども味わうことが出来ました。家族の皆さんに、ナポリ王宮や中心街を案内していただきましたが、王宮の階段はとても美しく、バルコニーから見えた綺麗な海岸や火山がとても印象に残っています。

 冬休み後すぐに試験があり、勉強をしなくてはならなかったのでナポリをしっかり堪能できなかったのは残念でしたが、それでも友人達やご家族皆さんのおかげで充実した冬休みを過ごすことができました。

▲ナポリ王宮
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Fried pizza


3
、現在の状況

 今はもうすでに春セメスターが始まっています。今期が始まる直前、ほとんどの友人が秋セメスターで帰国することになり、お別れがとてもつらかったです。特に同じ寮の友人たちとは行動を共にしていたため、私は悲しくて泣いていました。たった半年の間でしたが、こんなに仲良くなることができたんだとそのとき改めて思いました。

 新しく友達を作ることができるか不安でしたが、クラスメイトに話しかけたり、話しかけられたり、前期あまり話をしなかった友人と再会して授業を一緒に受けたりするなど、新たな出会いがありました。また、2月から寮で食事が提供されないといった緊急事態が発生していましたが、友人のホストマザーのところで昼と夜だけごはんを作ってもらい、どうにか生活ができています。最近は週2回ほどバスケットボールもプレイしていて、そこでも交流を広げています。ホストマザーはスペイン語しか話さず、バスケットボールの仲間たちもスペイン語話者が多いため、急にスペイン語を使う頻度が多くなりました。最近は風邪をひきやすくて咳が止まらず授業を休んでしまったり、体調が芳しくない日が続いているのがやっかいなところです。


4
、今何を考えているか

 色々考え出して急に焦り出す日があったり、何も考えていないときもありますが、一番強く思ったのは、留学先をスペインにして良かったということです。世界中から留学生が来るため世界中に友達ができたこと、世界で三番目に使われているとされる言語を勉強できること、また明るくフレンドリーでお祭り好きな国民性を知れたことがとてもよかったと感じています。このようにスペインや他国の雰囲気、文化や国民性に触れることで、自分に一番合っている場所や、自分らしさとはなんだろうと考えるようになりました。また、友人と話している時や色々な場所を訪れたことで、改めて日本の良さを知ることができたのも事実です。

 3月から就活が本格的にスタートしています。この留学は就活のためというわけではない、なぜ今スペインにいるのに日本の就活も同時進行しないといけないのだろうかと少し考えてしまう時もありましたが、自分の考えを整理しながら、大事な自分の進路について考えていきたいです。

 最後に、今回も読んでいただきありがとうございます!次で最後ですがまた3カ月に読んでいただけると嬉しいです。