私は、カナダのマクマスター大学のSummer English & Cultural Immersion Programに約3週間参加した。平日は大学で授業を受け、休日は課外活動として観光スポットに連れて行ってもらった。マクマスター大学では、週約30時間の授業が行われ、カナダの歴史や文化について学んだ。午前中は、マクマスター大学の講師による指導のもと、1日3時間の授業が行われた。授業は、リスニング、スピーキング、リーディング、ライティングの4技能のすべてを鍛えられるような構成で、授業の前半はカナダの歴史や文化について動画や簡単な本を用いて学び、後半はひとつのテーマについて作文をし、それについて発表するというのが午前中の授業の流れであった。
また、私のクラスでは一冊の本を三週間かけて読み進め、最終的にはその本に関するテーマで英語のエッセイを書いたり、カナダの文化や歴史についてのトピックを一つ選び、パワーポイントを作成してプレゼンテーションをしたりすることで英語力を鍛えることができた。午後は、マクマスター大学のTA(ティーチング・アシスタント)によるチュートリアルが行われ、ここでは簡単なゲームやクイズを通じて、楽しみながら英語に触れることができた。午後のチュートリアルでは教室にいるだけでなく、大学構内を探検したり、大学近くのオンタリオ湖まで散歩したりすることでクラスの人との交流を深める機会もあった。
休日は、プログラムの参加者全員で出かけることがほとんどで、カナダズワンダーランドという遊園地やナイアガラの滝、メジャーリーグ観戦に連れて行ってもらった。こういった場所へは大学からのバスで連れて行ってもらえるので、不安もほとんどなく楽しい休日を過ごすことができた。特に印象に残っているのはナイアガラの滝で、日本では体験できないような規模での自然の雄大さを感じた。
カナダでの生活に関しては、食べ物にはほとんど苦労しなかったが、基本自炊なのでパックご飯やインスタント味噌汁を持っていくことで負担を減らすことができた。寮から10分ほど歩いたところに大きなスーパーがあり、そこで買い物をすることがほとんどだった。物価は日本より少し高い程度だった。治安については、寮や大学の周辺はほとんど危険を感じることなく過ごせたが、トロントの市街地や大学から少し離れたところにはホームレスがいたり薬物を使用したりしている人たちがいるので、そこには文化や法律の違いを感じた。こういった人たちがいても、目を合わせることなく何もしないことが大切で、自分の身は自分で守ることが必要だと感じた。自分の身を守るためにはスマホは必需品なので、事前に日本で海外でも使えるように設定したり現地でSIMを買ったりするなど、現地についてから焦らないような準備や心構えは重要だと感じた。
このプログラムに参加するにあたって、手続きや支払いは自分で行うことになるのでその点は苦労した。提出書類に関しては特に問題なく期限までに提出することができたが、支払いはなかなかうまくいかず、銀行に5回近く足を運ぶことになり、支払いができないと断られてしまった銀行もあった。カナダ通貨で支払いを行うため、支払い完了までに時間を要するので、時間に余裕をもって支払いの手続きを始め、説明会でもその点について詳しく話を聞いておくことが大切だと思った。また、カナダまでの航空券も自分で手配する必要があり、日本からカナダに行くときは不安があったので、福島大学からの他の参加者ともう少しコミュニケーションを取っておくべきだと思った。
今回、このプログラムに参加して、自分の目で見て自分の肌で感じて経験することの大切さを実感した。また、渡航前は初めての海外ということもあり不安があったが、実際に現地で生活してみたことで海外への抵抗感がなくなり、今後の進路選択や人生に影響を与える経験ができたと感じる。私がこのプログラムに参加しようと思ったのは、大学生のうちに旅行ではない海外生活を経験したかったからである。大学生であるうちは時間的な余裕があり、大学や家族からのサポートも比較的受けられるので、この機会を逃したくないと思ったので、今のこのタイミングで海外研修のプログラムに参加できたことは嬉しく思う。しかし、滞在中、自分の英語力の乏しさゆえに思ったことが伝えられないということを経験したので、帰国後も英語学習を継続させることが必要だと感じた。このカナダ研修を通じて、他の学類の人とも仲良くなることができ、貴重な時間を一緒に過ごしたことで仲も深まった。これからも今回の研修でできた縁を大切にし、学ぶことに貪欲でありたいと思った。