私は2024年9月18日〜27日の約2週間、中国の上海にある華東師範大学での短期語学研修に参加しました。小学1〜2年生のときに上海に住んでいた経験があり、絶対にまたいつか上海に行きたいと考えていました。もともと留学に関しては強い願望があったわけではありませんでしたが、募集を知り、上海に行くことができて、かつ留学は学生ならではの経験であるため挑戦してみようと思い、迷った末に参加を決めました。中国語の語学力については、上海在住時は日本人学校に通っており会話力などはあまり身についておらず、大学1年時に中国語基礎と特設を受講していた程度のレベルでした。
クラス分けについては、渡航前に現地の大学の先生とWechat のビデオ通話で面談を行って決められました。(最初はそのクラスで授業を受けますが、合わないと感じれば別のクラスの授業も体験して自分のレベルに合ったクラスを選べるシステムでした)私は会話や文法の授業をメインとするクラスで、先生の工夫が凝らされたわかりやすいスライドや配布されたプリントを用い、様々な国籍の仲間と交流しながら楽しく実践的に中国語を身につけることができました。授業は日本よりも少し自由な雰囲気でしたが、イメージ通り積極的に質問をする学生が多く、私は恥を恐れてしまうタイプであるため刺激を受けました。授業は平日の午前中だけと少しライトでしたが、適度な宿題があったり、テストも1度経験したりして、留学をしているという実感を得ることもできました。
大学生活で印象的だったのは、キャンパスが広すぎるために、アリペイなどを用いたレンタサイクルが主流であったことと(上海全体においてもそうでした)、学食がフードコートのようでメニューが非常に豊富だったことです。短い滞在時間の間でも、だんだんと注文に慣れたりお気に入りのメニューを見つけたりすることができて楽しかったです。また、学食内にドリンクの専門店が2つもあって、日本でいうと200円くらいで気軽に美味しいタピオカを飲めたのも嬉しかったです。
私たちの寮の部屋はとても広く綺麗で、2週間の留学生活を快適に過ごせたというのは本当にありがたかったです。友達の部屋はかなりの確率でトラブルがあったりしたため、逆にレアだったのかもしれません。500人近くが暮らしている寮であるのに洗濯機と乾燥機が3個ずつしかなく、争奪戦になっていたのは少し不便でしたが、空いている時間を見計らうなどコツを覚えれば何とか生活を回すことができていました。様々なハプニングがありましたが、それも仲間との絆を深めるいい機会だったと感じています。福大から1年間長期留学をしている同級生とも仲良くなることができ、たくさん助けてもらって感謝しています。
特に印象的だったのは上海事務所への訪問です。上海在住時に父が勤めていた場所で私もかつて訪れたことがあったため、かすかに懐かしさも感じられて感慨深かったです。私は外から福島を支援する仕事に関心があり、上海事務所ではまさにそのような取り組みを行われていて興味深くお話を伺うことができました。また、領事館を訪問した際に伺ったお話から、日中関係(両国間の印象)の問題を左右するカギは観光にあるということを学び、それまで余暇を充実させるものであるというイメージがあった観光業は、もっと大きなスケールで世界に貢献しているのかもしれないと気づくきっかけになりました。
視察がない平日の午後や土日はフリーだったため、時間を有効活用して友達と毎日行きたいところを潰していくように出かけていました。大学からタクシーで10分かからないところにある中山公園のショッピングセンターには2週間で3回も通うほどお世話になっていました。最上階に映画館が入っており、日本の映画館でアルバイトをしている私の念願であった中国の映画館で鑑賞したいという願望を初日の方に早速叶えられて嬉しかったです。
また、昔現地で食べて好きだった火鍋を食べるのもここで叶えられました(火鍋は非常にメジャーなのでどこにでもお店がありますが)2回目に行ったお店では〆の麵伸ばしパフォーマンスも見ることができて大満足でした。その他、上海のディズニーランドや外灘、豫園、新天地などいわゆる観光地を訪れたり、世界規模のスタバに行ったり、レンタサイクルで服屋さんを巡ったりと、せっかく来たなら悔いなく帰りたいという一心から、誰よりも満喫した自信があるよねと友達と話していました。適度に休息日を設けながら、やりたいことや行きたい場所をコンプリートできるように計画を立てることをおすすめします!
現在3年生ということもあり、就活などとの両立が心配で申込締切日時の直前まで参加を悩んだ末に決心した留学でしたが、最高の経験と仲間を得ることができた今、参加して本当に良かったと思っています。自分のモットーである「 迷ったらやってみる」をこれからも大切にしていきたいと改めて思うことができた旅でした。中国語を少しばかり身につけられたことはもちろん有意義でしたが、英語が公用語である学生たちが国籍を超えて難なくコミュニケーションを取っている姿を見て、英語を話せればもっと世界は広がるということを実感しました。同時に、基本的に日本語は日本人しか使わないため何を話していてもばれないというのはちょっとおもしろいなと思ったりもしました。新たな視点から広い視野で様々な物事を見直す貴重なきっかけとなった貴重な2週間でした。