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留学体験記

【スペイン】Estudiar en Zaragozaー留学6カ月報告


【派遣先】サラゴサ大学
【留学期間】2024年9月~
経済経営学類 O.Hさん

¡Hola! 時間が経つのは本当にあっという間で、スペインに到着してから6カ月が過ぎ、既に後期の講義が始まっています。同じピソに住んでいたオランダ人2人も前期を終えて帰り、新たにポルトガル人の2人と一緒に生活しています。今回は、ヨーロッパでの冬休み、スペインでのビザの取得、講義、半年間過ごしてみての感想を書きたいと思います。

ヨーロッパでの冬休み


サラゴサ大学の前期試験は12月中旬と、1月上旬から中旬の2回に分けて行われます。この仕組みを初めて聞いた時とても驚きました。間に休みが入ることによって、気持ちが中だるみしてしまいますし、冬休み中もテストが気がかりでした。なぜこのような仕組みなのか未だに理由は分かりません。私が受講していた講義では、12月のテストはプレゼンテーションのみだったので、前期の授業は12月13日に終了し、冬休みが始まりました。留学前から、本場ヨーロッパのクリスマス時期を非常に楽しみにしており、授業終了後、スペインのバルセロナとバレンシア、オーストリアのウィーン、ハンガリーのブダペストとエステルゴムなど、たくさんの街に滞在し、クリスマスを思う存分楽しみました。サラゴサでも11月下旬からクリスマスマーケットが開かれ、メリーゴーランドやスケートリンクなど、連日多くの人でにぎわっていました。image004.jpg
▲サラゴサのクリスマスマーケット


クリスマスからお正月にかけてオーストリアとハンガリーを旅行しました。特に、ハンガリーでは、福島大学に留学していた友人のお家に泊まらせてもらい、久しぶりにお話ができてとても楽しかったです。街の紹介をしてもらったり、歴史的建築物を案内してもらったり、ハンガリーのご飯もとても美味しかったです。また、エステルゴムへ行く道中の列車の中では、チケットを確認しに来た係の方が日本語を勉強してみたいと話しかけてきたり、街の中の一番古いカフェに入った際には、独学で日本語を勉強している店員の方が声をかけてくださって、ハンガリーで日本語の接客を受けたりなど、とても温かい気持ちになりました。
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▲ウィーンのクリスマスマーケットとエステルゴムの街並み

旅行から帰ってきてすぐにテストが行われました。プレゼン当日、メンバーのひとりが音信不通となりそのまま本番を迎えるといったトラブルもありましたが、無事に終えることができました。他の国の大学と異なり、まとまった冬休みがないため、慌ただしく1月下旬から後期の講義が始まりました。今期は2つの講義を受講しています。いずれもグループワークがあり、とても大変ですが頑張りたいと思います。

スペインビザ


ここ数カ月で大変だったことのひとつがビザの取得です。留学出発、約2カ月前の6月中旬に日本のスペイン大使館に長期学生ビザを申請し、ビザを受け取りましたが、12月中旬に期限が切れてしまうため、こちらに来てから再度申請し、取得する必要がありました。サラゴサは外国人の数が多く、予約が取りづらいと聞いていましたが、最終的なビザ取得までには、①外国人センターでの書類発行、②国際警察での指紋採取、③国際警察でのビザの受け取りと、3段階の予約を行わなければなりません。いずれも予約開始時間が決まっているので、チケッティングのように時間前に待機し、サイトへの接続を行いますが、なかなか繋がらないため、早い時で数日間、最も長い時で1か月間トライし続けました。

大変だったのは周りにビザ申請の方法について聞ける人がいなかったことです。スペイン国内でも申請方法や順序は州によって異なり、ネットの情報もあまり役には立ちませんでした。さらに、担当者によっては、英語なしでの対応の時もあり非常に苦労しました。周りの友だちはヨーロッパ出身で、ビザ申請の必要がなく、少なくとも私が受講していた講義には日本人もいなかったので、誰にも相談できずどうしたらよいか悩んでいました。留学生のWhatsAppグループで見つけた日本人に聞いてみたり、8月に Fukushima Ambassadors Programに参加した友人に聞いてみたりと手探り状態で進めていましたが、最終的に、サラゴサ大学の日本語コースに参加している友人を介してマニュアルを頂き、9月に一次、11月に二次、12月に三次と受け取りといったように比較的に早い時期にTIE(学生長期ビザ)を取得することができました。

講義について


私は数学が苦手で、前期も後期も経済経営の理論を中心に学びことができる講義を選んでいましたが、結論ほとんどの講義で数学的要素がありました。マーケティング、人事マネジメント、経営学など今までに学んだことのない計算式を英語で勉強するのはとても大変でした。特に経営学では、毎週課題があり、くじで当たった人が、みなの前で計算方法説明しなければならず、C1で数字を読む勉強をしていて本当に良かったと思いました。

また、現在通っているキャンパスは経済経営学部のみで、少なくとも私が受講している講義には日本人はおらず、アジア人もほとんどいません。交換留学というと、「英語を伸ばすために日本人と関わらない方がいい」といったことがよく言われますが、ここではそれが半強制的にできてしまいます。最初は、誰にも頼ることができないこの状況がとても不安でしたが、マイナスに捉えるのではなく成長できる恵まれた機会だと考え楽しめるようになりました。

半年過ごしてみて


スペインの街の中には自分が思っていた以上に日本製品があることに驚きました。トヨタやホンダなどの車をはじめ、お菓子のグリコや文房具のPILOTもあります。また、スペインでは日本のアニメが放送されていて、特にクレヨンしんちゃんの知名度が高いです。ポケモンやドラえもんも人気があり、街中で見かけることも多く、とても嬉しい気持ちになります。

また、半年間過ごして新たな友だちができるなかで日本から来たと自己紹介すると、アニメやマンガ、東京や大阪などについて聞かれることも多いですが、日本人=Politeといったことをとよく言われるなと思いました。国に関わらずPoliteは人によって異なるので、いつも返答に悩んでしまいます。その答えを見つけるのを帰国までのひとつの目標にしたいと思います。

ここ数カ月、就活で自分自身を見つめ直し、自分がスペインで何を学んだのか、将来どうするのか考えています。説明会や面接など時差との闘いでもあり、心配ごとはつきませんが、残り少ない留学生活を楽しみたいと思います。最後までご覧いただきありがとうございました。

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▲日本料理とスペイン料理が融合したクリスマスパーティー
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▲ヨーロッパでポピュラーな体験型推理ゲーム
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▲12月に訪れたバルセロナ・サグラダファミリア。
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▲2月には、かつての西ゴート王国の首都で現在世界遺産に登録されているトレドに行きました