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留学体験記

【アメリカ】オザークス大学留学生活 Part2

【派遣先】オザークス大学 【留学期間】2024年8月~
行政政策学類 I.Sさん


2024
8月中旬からアメリカのオザークス大学での交換留学をしています。現在、留学生活も半年が過ぎ、大学のキャンパスや日常生活にもすっかり慣れてきました。大学内では英語だけでなくスペイン語もよく聞こえ、日本とは異なる多文化な環境にいることを実感しています。

本レポートでは、2024年秋学期後半と2025年春学期前半について、学習面と生活面の2つの視点からお伝えします。


2024年秋学期後半について

学習面


秋学期の後半は、冬休み前のテスト期間に向けて、授業外の時間も大学のスタディールームや空き教室で長時間、勉強していました。特にテスト期間が近づくにつれ、平日だけでなく土日も朝から晩まで勉強に時間を費やし、一日平均68時間は取り組んでいました。

履修していた「English as Second Language」「Communication Skills for Professionals」「Global Music」「Hispanics in the U.S.」の4つの授業のうち、3つで最終プレゼンテーションがあり、それに加えて最終エッセイと2つの期末テストが課されていました。

秋学期の前半では、英語での短いプレゼンテーションや、小エッセイに取り組む機会がありました。これらを通じて、英語での表現力や論理的な構成の組み立て方に少しずつ慣れていきました。一方で、学期の終盤にかけて求められる課題の難易度が上がり、より高度なスキルが必要となりました。最終プレゼンテーションは発表時間が長くなり、エッセイの文章量も増加しました。プレゼンテーションの準備では、スライドの構成や発表内容を練り直し、発音や流れが自然になるように繰り返し練習しました。また、エッセイの執筆では、構成を考えた上で下書きを作成し、教授のオフィスアワーを活用してフィードバックを受けながら完成度を高めました。

膨大な課題と試験への対応にあたっては、十分な時間を確保する必要があると感じていたため、授業がない時間も積極的に学習時間を確保し、効率的に準備を進めました。

また、グアテマラ出身の友達と夜遅くまで勉強していたことや、何度も行ったプレゼンテーションの発表演習を積み重ねた結果、無事にテスト期間を乗り越えることができました。

結果として、どの科目も想定していた以上に良い評価を得ることができました。なるべく高い評価を得られるよう、目標を設定していましたが、実際には全ての科目で一番高い評価であるAを獲得することができました。この成果を振り返ると、長時間の勉強に加え、プレゼンテーションの繰り返しの練習が大きく影響していたと感じます。特に、内容を深めるために友達と議論しながら勉強したことや、プレゼンテーションの流れを何度も確認し、改善を重ねたことが、良い結果につながったのだと思います。


生活面


秋学期の後半にあたる11月から12月はクリスマスシーズンでした。大学内や街中の至るところでクリスマスの飾りを目にし、さまざまなクリスマスイベントが開催されていました。ルームメイトとクリスマスプレゼントの交換会が開催されました。また、友達と大学近くで行われたクリスマスパレードを見学しました。

アメリカのクリスマスシーズンを肌で感じることができ、勉強中心の生活の中においても、良い気分転換になりました。華やかなイルミネーションや賑やかなイベントに触れることで、リフレッシュにも繋がり、心に残るひと時を過ごすことができました。

▲ルームメイトからのクリスマスプレゼント
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▲クリスマスパレードの様子
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▲大学の図書館に飾られていたクリスマスツリー



2025年春学期前半について

学習面


2025
年の春学期では、「Academic Writing」「Music Appreciation」「General Psychology」「American National Government」の4つの授業を履修しています。

American National Government」の授業では、アメリカの政治体制の歴史や、選挙制度の仕組みについて学んでいます。日本の政治体制や選挙制度については、福島大学で専門的に学んでいたため、それらと比較しながら海外の政治を学ぶことは、自分の政治に関する知識の幅を広げるだけでなく、新たな視点を得る貴重な機会となっています。

例えば、州ごとに法律や政策が異なる点や、大統領選挙における選挙人団の仕組みなど、日本の政治体制とは大きく異なる特徴を知ることができました。また、授業内では、予め提示されたアメリカの政治問題に関する質問に答えながら、自分の政治的思想や政党への支持傾向を分析する課題にも取り組みました。

この分析では、まず「アメリカはもっと移民を受け入れるべきか、それとも開放的すぎると国家のアイデンティティを失うリスクがあるのか」、「アメリカは他国よりも優れているのか、それとも偉大な国の一つにすぎないのか」、「白人は黒人に比べて社会的にどの程度の優位性を持っているか」などの質問に答えていきました。それぞれの質問に対し、自分の考えに最も近い選択肢を選びながら進めることで、自分がどのような価値観を持っているのかが整理され、徐々に自分の政治的立場が明確になっていきました。

最初は幅広いテーマについて答えていましたが、回答を重ねるうちに、自分の考えが特定の政治的グループとどの程度一致しているのかが分かるようになりました。その結果、私は「Democratic Mainstays」という、アメリカの民主党支持層の中で最も大きな割合を占めるグループに位置することが分かりました。

このグループは、社会的セーフティネットの拡充や企業への増税を支持する一方で、移民や犯罪対策などの問題では比較的穏健な立場を取る傾向があります。私自身も、経済的な格差を是正する政策には積極的に賛成する一方で、治安や移民政策に関しては、極端な規制強化・緩和のどちらにも偏らない中道的な考えを持っていることに気付きました。この結果は、自分がこれまで学んできた日本の政治制度や価値観とも大きく関係しているのではないかと考えられます。

このように、アメリカの政治文化や現代の社会問題を自分自身のこととして考えることで、単に制度の違いを学ぶだけでなく、自分の政治的価値観がどのように形成されてきたのかを見直す機会にもなりました。そのため、異なる政治体制について学ぶことを通じて、日本の制度をより客観的に捉えられるようになり、政治を学ぶ意義や自分の専門分野に対する理解がさらに深まっていると感じています。


生活面


1ヶ月間の冬休みを経て、久しぶりに友人たちと再会しました。

特に、秋学期に授業の予習・復習を一緒に行ったり、大学のイベントに参加したりしていたグアテマラ出身の友人たちとは、再会を心待ちにしていたこともあり、お互いの冬休みの出来事を語り合い、会話が弾みました。

その中で、自分の英語のコミュニケーション能力が留学当初と比べてどの程度向上したのかを実感する場面がありました。例えば、最初の頃は、相手の話すスピードについていけず、簡単な返答しかできなかったり、会話の途中で適切な言葉が思い浮かばず、言葉に詰まることが多々ありました。しかし、今回の再会では、相手の話を理解し、冗談を交えながら以前よりもスムーズに会話を続けることができました。また、自分の意見を述べる際も、以前は文法や単語選びに慎重になりすぎていたのに対し、今では細かいミスを気にすることなく、会話の流れを優先しながらコミュニケーションが取れるようになっていると感じています。

休日は、友人たちと「Piney Bay」という大学近くのコーヒーショップでコーヒーブレイクを取って親交を深めることやディズニー映画やハリウッド映画を鑑賞し、気分転換を図っています。また、ルームメイトと朝5時から営業している大学近くのドーナツ屋「Super Donuts」へ朝食を買いに行きました。秋学期から、「いつか一緒に行こう」と約束していたので、念願のドーナツを一緒に食べることができて、とても嬉しかったです。

留学生活も残り3ヶ月を切ったため、充実した日々を送りたいと思います。

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▲大学の近くにあるカフェ「Piney Bay」
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▲友達とカフェで見つけた「Ruff House」というゲームを楽しんだ。
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▲大雪の予報で大学が休校になり、友人と大学内で雪だるまを作成した後、記念に写真を撮影した。
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▲ルームメイトと一緒に、大学近くのドーナツ屋「Super Donuts」へ朝食を買いに出かけた。