今回のクイーンズランド大学短期語学研修では、事前に行われるプレイスメントテストでレベル別にクラスがわけられ、多国籍の学生とともに英語を学びました。クラスメイトの学籍はさまざまで、アジア、南米など世界各地から集まった学生とともに学ぶことができました。このような環境では英語は単なる言語としてだけではなく、異なる文化や価値観をつなぐツールとして機能していることを実感しました。
授業では文法やリスニングの強化だけでなく、実際に英語を使って表現する機会が多く設けられていました。特に、ディスカッションやグループワークの時間が充実しており、自分の意見を英語で伝える力が鍛えられました。また、授業の時間以外でも現地の学生と交流する機会を設けていただき、福島についてのプレゼンテーションを行いました。英語でプレゼンテーションを行うのは初めてで緊張しましたが、現地の学生の方々が温かく迎えてくださり、落ち着いて発表を行うことができました。日本に関心を持ってくださる学生の方が多く、発表、質疑応答を通して自国の文化を伝えることの重要性を再認識しました。英語のスキルだけでなく、プレゼンテーションについての学習にもなりました。
そのほかにも、授業以外でも現地の人々や他国の学生との交流を積極的に行いました。学校が主催するアクティビティに参加したりクラスメイトと一緒に観光したりすることで自然な形で英語を使う機会が増えました。また、オーストラリアの空港で偶然知り合った人と仲良くなり、一緒に遊園地に行ったり観光したりする機会もありました。最初はたまたま空港で話し始めただけでしたが意気投合し現地で楽しい思い出を共有することができました。このような経験は日本ではなかなかできないことであり、異国の地での交流の楽しさを改めて感じました。学校内だけでなく、街中や空港、スーパーなど、日常生活の中で英語を使うことは非常に実践的な学びとなりました。
オーストラリアの人々は非常に親切で、こちらが英語をうまく話せなくても、伝えようと努力すれば真剣に聞いてくれました。また、道に迷ったときや買い物で困ったときには周囲の人がやさしく助けてくれました。このような経験を通して、語学力の向上だけでなく、異文化の中でのコミュニケーションの大切さを実感しました。
また、オーストラリアの生活のなかで日本との違いを感じる場面を多くありました。例えば、バスの運転手やスーパーの店員が非常にフレンドリーで気軽に会話を楽しんでいる姿がよく見られました。日本ではあまり見られないその光景がオーストラリアではよくみられ、このような文化の違いを体感できたことは非常に新鮮でした。
滞在中にサイクロンの影響で学校が一週間休みになるという予期せぬ出来事が起こりました。その間、スーパーやバスも営業を停止し、普段の生活が制限されました。このような状況の中で現地の人々がどのような対応をするのか間近で見ることができ、日本との違いを感じる貴重な経験となりました。サイクロンの影響で外出が難しい状況が続きましたが、ホストファミリーや友人たちが支えあいながら過ごしている様子を見て、コミュニティのつながりの強さを感じました。また、非常時においてどのように対応すべきかを学ぶ機会にもなり、留学中に予期せぬ出来事に直面することもまた、成長につながると実感しました。
今回の留学を通して、英語力の向上はもちろんのこと、異文化理解の大切さや積極的にコミュニケーションをとろうとする姿勢の重要性も学びました。英語力に非常に自信がなく、最初は話すことをためらうこともありました。しかし、語学学校や街での交流を通してとにかく話してみよう、伝えようとしてみることが出来るようになりました。今回の留学で得た経験を今後の学びに活かし、引き続き学習を続けていきたいと思います。