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留学体験記

【カナダ】短期語学研修レポート

【派遣先】マクマスター大学【派遣期間】2025年8月
経済経営学類
 A.Mさん


本レポートでは、89日から23日にカナダのマクマスター大学で行われた短期語学研修プログラムにおいて、私自身が体験したことについて述べる。

私がこのプログラムへの参加を決めた理由は、カナダという国に魅力を感じた点、そして短い期間ではあるが海外での生活を体験できるという点である。カナダは多文化社会であり、様々なバックグラウンドを持つ人々が共生しているため、優しい人が多いという話を聞いたことがあった。カナダに行けば、世界中のあらゆる文化に触れることができると考えたのだ。また、私は海外へ渡航した経験がなく、海外での生活に憧れがあった。初めて海外へ行く絶好の機会であり、かつ長期の留学よりは費用も抑えられるため、勇気を出してプログラムへの参加を決めた。

カナダへの渡航にあたって、航空券は各自で予約し、マクマスター大学の担当者と連絡を取り合った。私は深夜に到着する便でトロントに向かったため、空港近くのホテルに宿泊し、翌日に空港に戻った。空港で担当者と合流してからは、車で1時間ほどの大学の寮に向かった。途中でスーパーに寄って食料を調達したが、日本と比較するとだいぶ物価が高いことに驚いた。寮の部屋は41部屋のルームシェアのような形式で、それぞれ1人部屋があった。シャワーやトイレ、キッチンは共用で、リビングもあった。寮では有料のコインランドリーを使用でき、3,4日に1回まとめて洗濯していた。また、ビリヤードや卓球ができるスペースもあり、かなり充実した施設であった。食事は主にスーパーやドラッグストアで購入したパンや果物などを食べ、昼食は学食のようなところでミールクーポンを利用して購入した。

授業は午前と午後に3時間ずつ、そして週に1回のEvening Classがあった。午前の授業ではリーディングやライティング、文法などのアカデミックな内容を取り扱っていた。私のクラスでは、ある小説についての記事をグループに分かれて読解し、プレゼンを行った。午後の授業では、決められたテーマについての簡単な発表やゲームが行われた。少人数のグループで話し合って文章を作成して発表を行ったことで、積極的に考えて意見を伝える力や、短い時間で文章を作成する力が鍛えられたように思う。Evening Classはスピーキングがメインの授業であり、自分の経験や考えについて対話形式で話した。うまく伝わらなかったり、理解に時間がかかったりしても、先生が簡単な単語を使って説明してくれたのが良かった。また、Movie nightでは映画館に行き、『スーパーマン』を鑑賞した。字幕がなかったためすべてを聞き取るのは困難であったが、大体の話の内容は理解することができた。

週末はバスで様々なところに行き、観光を楽しんだ。ナイアガラの滝やワンダーランド、CNタワーなどを観光しつつ、実際に英語でコミュニケーションを取る練習にもなったように思う。今年は昨年度と違って2週間のプログラムだったため、週末にオープンスケジュールの日がなかった。しかし、日没が20時頃のため夜でも明るく、授業後の時間を活用して周辺の散策や買い出しに行くことができた。

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カナダに来るまではスピーキングに自信がなかったが、現地の人と話すうちに、間違いを恐れずに話そうとする姿勢が次第に身についていった。また、たとえ文法がぐちゃぐちゃでも、意外と理解してもらえることが分かった。英語学習だけでなく、海外らしい食事や日本とは大きく異なる文化、現地の人々のやさしさに触れ、非常に有意義な滞在となった。全くホームシックにもならず、日本に帰りたくないと思うほどであった。そして、私は飛行機に乗ること自体初めてであったため、出発前や空港での手続きに不安があった。無事に手続きを進めることができたが、時間に余裕を持って準備を進めることの重要性を痛感した。2週間の滞在では劇的に英語能力が向上することはなかったが、これからの英語学習のモチベーションになった。理解してもらえた時の喜びやうまく伝わらなかった時のもどかしさなど、今回の研修で感じた思いを忘れずに学習を継続し、また海外留学にチャレンジしたい。

最後に、このプログラムに限らず、海外留学に挑戦するか迷っている人へ。短期でも長期でも海外に行くチャンスや挑戦したい気持ちがあるなら、行ったほうが良いと私は思う。私は今回の研修で、日本に住んでいては絶対に見ることができない景色や、知ることのなかった文化などに触れることができた。一人で渡航する不安や海外生活というわくわく感、そして日本に帰るときの寂しさなどを経験して、英語力のみならず人間力も鍛えられたと実感している。これらは間違いなく一生ものの財産になるし、払った費用以上に価値のある研修になったと思っている。このような経験は、もちろん就活にも役立つかもしれないが、一番は自分自身の成長を実感できる貴重な経験になるだろうと信じている。