

はじめに
皆さんこんにちは。私は現在、台湾台中市の静宜大学に留学をしています。
こちらの大学での留学生活を始めてから、早くも3か月が経過しようとしています。今回のレポートでは、留学前に準備したこと、大学の授業、街の雰囲気、交友関係などについて紹介していきたいと思います。
台中市について
私が滞在している台中市について軽くご紹介します。台中市は、その名の通り台湾の中部、西沿岸部に位置する都市です。年間平均気温が約22.4℃と温暖で、晴天の日が多く、台湾の他の都市に比べ雨量が少ないため非常に過ごしやすい気候です。11月初旬頃までは夏日も多く、半袖で過ごすことができます。また、台風の被害も比較的少なく、年間を通して過ごしやすいといえます。この穏やかな気候と、適度な都市機能、生活コスト(台北に比べて家賃などが安い)のバランスの良さから「台湾人が最も移住したい都市」として常に上位に選ばれているそうです。
△大甲鎮瀾宮。台中屈指のパワースポット △逢甲夜市。台中で最大規模の夜市
留学前に準備したこと
日本出国前は、①ビザの取得、②デビットカードを作る、③静宜大学の入学手続き、④荷造りの主に4つに取り組みました。まず①について、台湾への渡航の場合、半年未満の留学目的の渡航者はビジッタービザの取得が必要でしたので、福島県に在住の私は、福島県を管轄する東京の「台北駐日経済文化代表処」に行きビザを申請しました。
次に②について、私は既にクレジットカードを一枚持っていましたが、そのカード会社では海外キャッシング設定の審査が下りなかったため(学生のため)、新たに別会社のデビットカードを発行しました。このデビットカードを使用して、現地のATMでお金を引き落とししています。
③について、入学の数か月前に静宜大学の担当者の方から手続き案内のメールが来ました。
手続きに必要な書類の提出や、寮もしくは1人部屋の希望など細かい確認事項についてメールでやり取りします。
④について、滞在は9月から12月だったので、台湾はきっと暑いだろうと思い、荷造りは夏服多め、冬服少なめ、その他ドライヤーや日用品をスーツケースに詰め込みました。ドライヤーは寮には置いていないため持参して正解でしたが、日用品に関してはシャンプーや洗顔フォームなどであれば大学近くのスーパーで簡単に買えます。日本のブランドの商品も多く見かけます。そのため、今後留学する方は、日本から持っていく日用品は少なめでいいと思います。
入国直後にやったこと
台湾桃園空港に到着後、空港内の銀行で手持ちの現金を台湾元に換金し、そのお金でSIMカードを購入しました。現地のキャリア会社の窓口で買うのが最もお得だと思います。(私が購入したのは臺灣大哥大のSIM)
そのあとは、静宜大学の国際交流サークル「IFB」の学生さんたちが空港ロビーで出迎えてくれ、大型バスで大学まで送迎してくれました。
静宜大学での生活
交換留学生は中国語の授業を必修で受講します。その他、希望者は選択科目も受講可能です。中国語の授業は週10時間か週15時間かを選択します。私は、週15時間の授業を選択し受講しています。私のクラスの授業は、難易度は中国語学習歴2年程度の学生向けで、内容は、少人数で対話中心の形式のため、発言の苦手な私には正直かなりつらいです。リーディングやライティングはついていけても、リスニングとスピーキングは周りの学生より遅れがあるため、そこが課題であると感じています。
また、寮が大学内に3棟あり、私はそのうちの1つである「思高學苑」に住んでいます。この寮は最安値ではありますが、老朽化もしているためところどころ壊れています。ゴキブリもでます。衛生面等が気になる人は他の寮に住みましょう。ちなみに、私の住んでいる部屋は3人部屋でルームメイトは台湾人2人です。
△静宜大学の正門。目の前にバス停があり便利
街の雰囲気
静宜大学のキャンパスは、台中市の中心部からバスで40分ほどのところにあります。そのため高層ビルは少なく、近くには海や森など自然もあります。また、飲食店などのお店がキャンパス周辺に多いので個人的には快適で生活しやすいと感じています。中心部までバスで40分と聞くと不便なように感じるかもしれませんが、バスは約10分おきに運行していて便利ですし、街のつくりが主要な施設、お店が万遍なく分散するよう上手に設計されているため、大学の近場だけでも必要なものは手に入り、十分充実した生活が送れます。
また、中心部の街並みに目を向けると、日本統治時代の建物が数多く散見されます。例えば、「台中駅旧駅舎」や「旧台中市政府」、「帝国製糖工場台中営業所」など。これらの建物を実際に訪れ、当時の雰囲気を肌で感じながら統治時代について学ぶことができたのは、一人の日本人として非常に貴重な経験であったと考えています。
その他、台中の有名なレジャースポットについて簡単に紹介すると、台湾最大規模の夜市「逢甲夜市」やタピオカミルクティー発祥のお店「春水堂」などがあります。こちらはSNS映え間違いなしの楽しい場所です。
最後に、今後、台中にも台北のような地下鉄が建設されるという噂を聞いているので、これからますます栄えていくと予想しています。
交友関係
静宜大学での生活がほぼ3か月経過しましたが、この短い期間にたくさんの友達を作ることができました。現地の台湾人だけでなく、インド、ミャンマー、ベトナム、インドネシア、シンガポール、マレーシア、韓国、チリなどいくつかの国の留学生と仲良くなり、彼らから日々、様々なことを学んでいます。彼らはみんな英語を流暢に話すので、英語の下手な私は若干引け目を感じています。しかし、みんな私の話す英語を馬鹿にすることなく真剣に聞いてくれるのでありがたいと感じると同時に、英語を話せないことへの焦りも感じています。中国語を勉強するために台湾に留学に来ましたが、彼らとの交流を通して英語の重要性を改めて実感しました。
また、彼らと話す主なトピックについて、日本でも同じではありますが、留学生の皆が口を揃えて話すのはAIの話題です。AI×医療や、AI×ロボティクスなどAIと何かをかけ合わせた研究に取り組んでいる学生が多く、どういった仕事が今後需要があるのか、どんな仕事が稼げるのかということを考えている人が多い印象です。今までなんとなくで生きてきた自分との意識の差を実感し、このままでは良くないなと危機感を感じました‥
このような話題以外では、好きなアニメの話や好きな歌など何気ない会話をします。その際は、よく日本のアニメ、歌の名前を挙げてくれて会話が弾みます。
最後に、現地の台湾人との交友関係について紹介します。留学中に仲良くなった友達は国籍別では台湾人が一番多いのですが、日本に対して好感を持っている人が非常に多いです。日本のことが好きであって、別に私のことが好きなわけではないのですが、もてはやされてついつい調子に乗ってしまいます。また、興味深いなと思ったことがあります。それは、彼らが皆、中文の名前に加えて英語名を持っているということです。芸能人で英語名の具体例を挙げると、Jay Chou(周杰倫)やTony Leung(梁朝偉)など。この英語名を名乗る文化は、中国の一部の人や香港人にも共通していると思うのですが、英語名を持っていることで欧米圏の人と馴染みやすかったり、ビジネスで交流しやすいなど様々なメリットがあるなと想像できます。また、国際的でかっこいいなと感じています。日本人でいうと、所ジョージやディーンフジオカみたいな感覚でしょうか。
私も今後は、マイケル花井とでも名乗ろうかと思います。