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留学体験記

【中国】語学研修レポート

【派遣先】華東師範大学【派遣期間】2025年9月
人間発達文化学類
 S.Mさん

 私は2025年の914日から27日にかけて、中国の華東師範大学で語学研修に参加した。
 結論から言えば、今回の研修は自分の中国に対する認識を良い方向へ大きく変化させる良い機会であったと断言できる。日本のSNSでは、中国に関する話題となると良い話・悪い話に関係なくネガティブな意見が多く存在し、自分も多少はその影響を受けていた。しかし、実際に現地に行ってみて初めて分かることも多く、ネットで言われるようなことには全く遭遇せず、むしろ現地の人々のパワフルさや合理的な考え方、そして際立った親切さを強く感じることができた。

今回私がお世話になった華東師範大学は中国の上海に位置しており、上海の中でも優秀な大学であると聞いた。大学構内には理髪店、コンビニ、複数の食堂、図書館、寮、そして綺麗な川があり、まるで一つの町のような雰囲気であった。また、華東師範大学には2つのキャンパスがあり、今回滞在したのは普陀キャンパスで、こちらは留学生がメインのキャンパスであった。本科生はもう一つの闵行キャンパスに在籍しているとのことである。

・授業について


 授業では、私は一番下のクラスに配属され、中国語の基礎となるピンインや発音から始め、簡易な会話文までを学んだ。クラスは、タイ、フランス、インドネシア、韓国、ロシアなど、様々な国から来た学生で構成されていた。授業は完全に英語で行われ、先生も簡易な英語で説明してくれたため、中国語が全く分からなくても英語がある程度理解できれば授業の内容は把握できた。また、授業では発音と文法を明確に分けて行うのではなく、同時に行う形式であったため、言語の形を通じて自然に学習することができた。
ただし、授業そのものは理解できたが、クラスメイトとの交流では英語を「理解する」だけではなく「話す」能力が求められた。そのため、英語をもっと話せるようになっていれば、より深く交流できただろうと思った。


・暮らし


 中国での暮らしは、私にとって衝撃の連続であった。具体的には、地下鉄、タクシー、飲食店の三点が印象的である。
まず地下鉄についてだが、基本的に5分間隔で列車がやってくるため、一本逃してもすぐに次の列車が来る。匂いが気になるのではないかと懸念していたが、実際には全く匂いの問題はなく、冷房が効いていて快適であった。毎日1時間に1本の電車に予定を縛られている自分にとっては、これ以上ない快適さであった。また、運賃も非常に安く、かなりの距離を乗っても4元(80円強)ほどで、日本の隣駅への移動に180円かかることを考えると驚きであった。

次にタクシーである。中国では、流しのタクシーを利用するか、DiDiという配車アプリを使用して呼ぶのが一般的である。DiDiでは複数の車両タイプから選択でき、私は大学から空港まで約60キロの距離を利用した。距離を考えれば高額を覚悟していたが、前払いの金額を確認すると約6500円であり、これもまた驚きであった。

最後に飲食店についてである。研修期間中にマクドナルドや中国のチェーン店などに訪れたが、総じて日本よりも価格が安かった。マクドナルドを例にすると、日本ではハンバーガー単品の値段で中国ではセットメニューを購入できるほどである。また、チェーンのラーメン店では、500円で「こんなに多いのか」と思うほどの量のラーメンを食べることができた。


・感想


 今回の語学研修期間において、私は授業や企業見学以外は基本的に一人で行動していた。しかし、ネット上で言われるような「歩いているだけで危害を加えられる」だとか「差別を受ける」といったことは一切なかった。むしろ、南京東路にある日本のアニメショップが集まる建物に行った際には多くの人で賑わっており、日本文化が受け入れられている様子を感じることができた。また、大学構内でよく見かけた電動バイクには日本のアニメのステッカーが貼られていたり、「ちいかわ」のキーホルダーを身に付けている学生がいたりするなど、日本文化の浸透を実感した。

さらに、私は研修期間よりも一日早く中国に到着していたが、その日の夜は豪雨でホテルの場所が分からず途方に暮れていた。そのとき、近くにいた中国人の男性にホテルの場所を尋ねたところ、豪雨の中にもかかわらず「ついてきて」と言ってずぶ濡れになりながら案内してくれた。このように、日本人以上に親切な人にも出会うことができた。

結局のところ、私が伝えたいのは、SNSやニュースなどの情報だけをもとに判断するのではなく、実際に自分の目で見て確かめなければ真実は分からないということである。日中関係は政治的には未だに緊張関係にあるが、市民生活のレベルでは友好関係をさらに深めていける可能性が十分にあると感じた。