

私は2025年9月から2026年2月までドイツで留学生活を送りました。振り返ってみると、長いようでいてあっという間に過ぎた半年でした。この貴重な経験は、半年前の自分と今の自分の間に、気づかないうちにさまざまな変化をもたらしてくれたように思います。
このレポートが、これから留学を考えている方に少しでも参考になれば嬉しいです。
【クリスマスマーケット】
冬のドイツといえば、やはりクリスマスマーケットです。多くの場所では11月中旬から始まり、街には甘いナッツの香りやスパイスの効いたグリューワインの香りが漂って、寒いのに、なぜか外を歩くのが楽しくなる季節です。
外国からの観光客もたくさん訪れ、地域によって雰囲気もそれぞれ違います。日本のお祭りのように屋台の食べ物もたくさんあり、グリューワイン、焼きソーセージ、プレッツェル、そして欠かせない定番のキャラメリゼされたナッツもおすすめです。また、マーケットごとにクリスマス限定のマグカップのデザインも違うので、それを集めるのも一つの楽しみです。
少し意外だったのは、ドイツのクリスマスマーケットには移動式の遊園地が併設されていることです。クリスマスシーズンになると、観覧車やジェットコースターなど次々と組み立てられていきます。窓もなくスピードもかなり速いので、「本当に大丈夫かな」とドキドキしながら冷たい風を切りながら夜の街を上から見るのも、なかなか忘れられない体験でした。
▲ドルトムントにある、ヨーロッパ最大級と言われる高さ45メートルのクリスマスツリー
▲アーヘンクリスマスマーケットのマグカップ
【テスト期間】
授業にもだいぶ慣れてきた頃、2月中旬から次々とテストが始まりました。ドイツの大学はとても厳しく、同じ試験に3回落ちるとその専攻を続けることができなくなります。
私は主に語学の授業を選択していましたが、地元の友達の中にはその制度の影響で専攻を変えたり、大学を移ったりする人もいました。そのためテスト期間が近づくと、みんなより一層勉強に力を入れていて、図書館は毎日満員状態でした。
【地元の友達】
留学中、私は日本語のアシスタントとして大学の日本語の授業に何回か参加しました。そこでドイツ人の友達もでき、家に招待してもらって一緒にドイツ料理のカリーヴルスト(カレーケチャップ風味のソーセージ)を作ったり、ドイツ人が子どもの頃に見ていたアニメなどを教えてもらったりしました。また、私のタンデムパートナーはドイツ在住のトルコ人で、ドイツ語の勉強やトルコの美味しいスイーツも紹介してくれました。
さらに、私と同じ年でドイツの大学院で勉強しているインド人の女の子とも仲良くなりました。彼女はアッサム州出身で、いつも優しくフレンドリーな性格です。英語でコミュニケーションをしていますが、そのスピードは本当に速くて、とても良いリスニングの練習になりました。それまで私はインドについてあまり知識がなかったのですが、インド北東部の文化をいろいろ教えてもらううちに、いつか訪れてみたいと思うような場所になりました。
▲トルコの伝統菓子バクラヴァ(お茶やコーヒーと一緒に)
【旅】
ヨーロッパといえば、国と国の距離が近く、旅行好きな人にとってとても魅力的な場所です。私ももちろん例外ではありません。
友達とフランスやオランダなどを訪れたほか、せっかくなので一人旅にも挑戦してみました。その旅先に選んだのはスペインです。宿泊費を節約するために初めてホステルにも泊まりました。世界各国から来た旅行者と出会い、一緒に現地を回ったりするなど、とても新鮮な体験でした。
さらに今回は、スペイン領のグラン・カナリア島にも3日間滞在しました。地理的にはアフリカに近い群島の一つで、「常春の島」と呼ばれています。その名の通り避暑・避寒地として有名で、スペイン本土だけでなくドイツやイギリス、北欧などからも多くの観光客が訪れます。美しい海岸が広がる一方で、火山島ならではの荒々しい溶岩地形もあり、東に行くほどアフリカの気候の影響を受けて砂漠のような景色も広がっています。また、コロンブスも立ち寄った大航海時代の中継地としての歴史も持っています。
その砂丘は思っていた以上に広く、午前中いっぱいかけて中まで歩いてみました。午後は時間があったので、2時間のバスに乗って島の中央の山に登ってみようと思ったのですが、途中で体力不足とひどい車酔いのため、ほとんど人のいない山の中で降りてしまいました。
一緒に降りた地元の人が心配してくれて、家の前のソファで休ませてもらいました。しかし次のバスはなんとその日の最終便で、3時間後に徒歩20分先のバス停まで歩かなければいけなかったが、幸いバッグの中にパンと水筒が入っていたので、水を入れてもらい、その家主が飼っている優しい犬が少しの間一緒に歩いて送ってくれて、なぜかドン・キホーテの物語の中にいるような、冒険をしている気分となりました。
▲グラン・カナリア島
海辺に並ぶ彩り豊かな家々は、強い日差しを反射して涼しさを保ちながら、青い海とのコントラストで美しさを生み出している
【留学を振り返って】
留学に行く前、私は情報を集めるためにたくさんの人の話を聞きました。どの国を選べばいいのか、どうすれば自分の留学生活を充実させることができるのか。期待と同じくらいに不安もたくさんありました。
実際にドイツで生活を始めてみると、毎日が小さな発見の連続でした。知らない街を歩き、初めての言葉に耳を傾け、いろいろな国から来た人たちと話をする。そんな何気ない日々の中で、気づけば自分の世界が少しずつ広がっていくのを感じました。
その中で私が感じたのは、悩んだり考えたりすることももちろん大切ですが、とにかく "on the way"----まず一歩踏み出してみること が何より大事だということでした。
留学も旅と同じように、どこに行くのか、どのくらいの期間その場所にいるのか、そこに行く価値があるのかどうかは人それぞれです。そして、その時の自分の気分や出会う人によって、旅の景色は少しずつ変わっていきます。計画通りにいかないこともありますが、それもまた旅の面白さの一つなのだと思います。
悩んでも迷っても構わないので、勇気と好奇心を持って、それぞれが自分だけのオリジナルで特別な留学経験を作っていけることを、心から願っています。