

私は、2024年3月1日から3月14日までの台湾留学を通して、福島と台湾を繋ぐ役割を果たすことができたと考える。本留学は、日本の首都東京から約2,000km離れた台湾において、14日間という限られた期間の中で文化体験および中国語学習に取り組むものであった。また、福島大学にとって初の協定校である文藻外語大学とのプログラムであり、その一員として参加したことに大きな意義を感じている。
私が本留学に参加した背景には、高校時代の経験がある。私は外国語科に在籍していた際、フィリピンからの留学生と関わる機会があった。その中で、言語や文化の違いを超えて人と人とが繋がる様子に強い感銘を受け、「次は自分が架け橋となる側になりたい」と考えるようになった。この経験が、今回の留学に参加する大きな動機となっている。![]()
渡航初日である3月1日、台北の空港から高雄のホテルまでバンで移動する際、文藻外語大学の教員よりパンや軽食など多くのお茶菓子を頂いた。まだ対面したことのない私たちのために、このような温かい歓迎を用意してくださったことに深く感動した。この経験を通して、台湾の人々の親切さやホスピタリティの高さを実感するとともに、相手を思いやる姿勢の重要性を学んだ。
文化体験では、主に茶道と書道を経験した。茶道では、台湾における作法や歴史、慣習について学ぶとともに、圧縮された茶葉のパッケージやウーロン茶、プラム系の茶の淹れ方を実際に体験した。特に、やかんから湯をあふれさせる所作は日本ではあまり見られず、文化的差異を実感する機会となった。また、茶菓子としてサツマイモのチップスや金柑のような甘味、ヒマワリの種などが提供され、食文化の多様性についても理解を深めることができた。![]()
書道では、楷書・行書・隷書・篆書などの書体について学び、講師の実演を見学した後、実際に毛筆で作品制作を行った。「福」や「招財進寶」といった文字を書く中で、日本の書写教育とは異なる筆遣いや墨の扱い方を体験的に理解することができた。
また、平日には毎日昼食が提供され、台湾の多様な食文化に触れる機会にも恵まれた。牛・豚・鶏肉を用いた料理に加え、タピオカ飲料やフルーツジュースなどを実際に味わい、それらの名称や表現を中国語で学ぶことで語彙の定着にもつながった。さらに、魯肉飯や牛肉麺といった代表的な料理を通して、味覚や香りの面からも異文化理解を深めることができた。
語学面においては、授業内外を問わず中国語を使用する機会が多く、実践的な運用能力の向上に繋がった。特にランゲージパートナーとの交流は非常に有意義であり、相手が日本語を流暢に話す姿に刺激を受け、自身もより積極的に中国語を用いて意思疎通を図るようになった。また、質問や会話の際には可能な限り翻訳ツールに頼らず、自身の語彙や表現を用いて伝えることを意識した。その結果、自分の言葉で相手と繋がる感覚を得ることができ、コミュニケーション能力の向上を実感した。
さらに、現地の学生や教員との交流の中で、福島について紹介する機会も多く得た。福島の魅力や大学生活について自分の言葉で伝えることで、相手に興味を持ってもらうことができたと感じている。このような双方向のやり取りを通して、自身が単に学ぶ側にとどまらず、日本と台湾を繋ぐ存在、すなわち「架け橋」としての役割を担っていることを強く実感した。
加えて、帰国後のアルバイト先においても、中国語を用いた接客や簡単なコミュニケーションを行うことができ、留学で得た学びが実生活においても活かされていることを実感している。これは、今回の経験が一過性のものではなく、自身の力として定着していることを示すものである。
以上のように、本プログラムは短期間でありながらも、文化理解と語学力の双方において大きな成果を得ることができた。そして、高校時代に抱いた「架け橋となりたい」という思いを、実際の行動として体現する第一歩となった。今後は、本留学で得た経験を基盤として、さらなる語学力の向上と異文化理解に努めるとともに、福島と台湾の相互理解を深める役割を担う人材となることを目指していきたい。