

文藻外語大学での約1年間の留学を終え、最も大きな成長を感じているのは中国語の能力である。留学当初は基礎中の基礎といえる知識しかなく、3カ月目のレポートでは、発音が伝わらないことや語学の準備不足を課題として挙げた。しかし今では、台湾人の友人と中国語で会話し、一緒に笑い合えるほどに成長した。留学前に予想していた以上に語学力が向上したと実感している。
最初の学期に中国語の上達を支えてくれたのは、友人との会話だった。授業で学んだことだけで会話を続けるのは難しかったが、友人と話す中で新しい単語を覚え、日常で実際に使われる表現に触れることができた。分からない言葉があっても会話を続けようとするうちに、かなりのペースで中国語が身についていった。
次に大きな力になったのが、二学期に履修した中国語の授業である。聞き取り、会話、作文など、それぞれの分野に特化した授業は私にとって難しく、初めのうちは内容についていけず不安もあった。それでも履修を続けるうちに、学期の終わりには授業の内容を理解できるようになった。苦戦していた授業を最後まで受け続けられたことが自信にもつながっている。
約4カ月間、おにぎり屋でアルバイトをしたことも貴重な経験だった。店は日本人の店長と台湾人の奥さんが経営していた。学生生活では使わない中国語に触れ、外国語を使って自分で商品を売り上げたときには、大きな達成感があった。また、店長がよく食事をごちそうしてくれたおかげで、さまざまな台湾料理やフルーツを味わうことができた。間違いなく貴重な留学の経験だったと言える。
語学と同じくらい、この1年間を豊かにしてくれたのが人との出会いである。4人部屋の寮で暮らし、台湾人だけでなく、さまざまな国の友人ができた。日本を案内する約束や、相手の国へ遊びに行く約束をするほど親しくなれたことは、留学で得た大切なものの一つである。
中でも私に最も大きな影響を与えたのは、同じく留学していた日本人との出会いだった。私が出会った日本人留学生には、新しいことに積極的に挑戦する人が多く、その姿からたくさんの刺激を受けた。彼らとの交流を通じて、留学後にはワーキングホリデーで海外へ行こうと決心した。また、彼らと自転車で台湾を一周したことも、出会っていなければ経験しなかったと思う。
台湾一周では、1週間以内に走り終える必要がある中、土砂降りで足止めされたり、何度もタイヤがパンクしたりした。怪我をし、泊まる場所がなくて野宿したこともあった。それでも一つずつ対処し、何とか一周することができた。この経験から、難しそうに思えることでも、やろうと決めて行動すれば実現できるのだと感じた。語学の授業やアルバイトに挑戦したことも含め、この1年間は自分の可能性を広げる時間になった。
これから留学する人には、まず多くのコミュニティに飛び込んでみてほしい。私は友人との会話から中国語を学び、寮やアルバイト先での出会いから、授業だけでは得られない経験をした。また、今の自分には難しいと感じる授業やアルバイトにも、興味があるなら挑戦してみてほしい。最初からうまくできなくても、続けるうちにできることは増えていく。
そして、留学中に何をするかを自分でも探してみることが大切だと思う。周囲から勧められたことだけでなく、自分の関心をもとに行動することで、その人にしかできない経験が生まれる。私にとっては、おにぎり屋でのアルバイトや友人との台湾一周がそうだった。後輩にも、留学先で出会う人や機会を大切にしながら、自分だけの経験を増やしてほしい。
▲中華文化体験授業の一コマ 瞑想中
▲日本語学科生と野球体験
▲インドネシア人(右)に民族衣装を教わる
▲台湾人と韓国人との小旅行
▲日本人3人で台湾1周挑戦
▲みんなと最後のお別れ会