福島大学トップ福島大学の国際交流国際交流ブログ > 【オーストラリア】クイーンズランド大学短期語学研修報告書

国際交流ブログ

【オーストラリア】クイーンズランド大学短期語学研修報告書

【派遣先】クイーンズランド大学 【留学期間】2017年8月~9月
人間発達文化学類1年 横山 裕希乃

はじめに

 「自分を変えたい」今考えてみれば、私がこのクイーンズランド大学での語学研修に参加した一番大きな理由はこれだったのだと思います。もともと英語が好きだったため、自分の英語は海外で通じるのか知りたい、異文化に触れ、理解したい、という気持ちもありました。しかし、これだけでは参加していなかったかもしれません。新しい環境に飛び込むことが苦手で、すぐに人の後ろに隠れてしまう。なかなか決断できずに結局は機会を逃してしまう。そんな自分自身を変えるきっかけとなれば・・・そのような思いから、参加を決意しました。初めての海外ということも相まって不安を抱えたまま向かったオーストラリアでしたが、そんな心配をよそに驚くほど充実した5週間になりました。


語学学校での学び  

  平日はクイーンズランド大学付属英語学校であるICTEに通い、午前中に1コマ2時間の授業を2コマ、計4時間受けていました。私のクラスはほとんどが日本人でしたが、台湾、中国、コロンビアから学びに来ている学生が一人ずついました。授業は主に4,5人に分かれてのグループワークです。4技能をバランス良く向上させられるプログラムが組まれ、指示を受けるのも相談するのも回答するのも英語、というまさに英語漬けの時間を過ごすことができました。
 私はいろいろな国の文化に触れたいと思っていたため、他国の友達と同じグループになれる席に座るようにしていました。その甲斐あってか日本人(私)、台湾人、中国人、コロンビア人という全員が違う国出身のメンバーでグループを作ることも何度かありました。それぞれの国の英語の発音に特徴があって聞き取るのが難しかったり、その国独自の行事や物を説明・理解するのに時間を要したりと大変なことはありましたが、それもまた面白く感じられました。
 また、グループワークを進めるため、毎日各班のリーダーを決める必要がありました。具体的にはグループ内で出た考えをまとめ、時にはそれを発表します。私は何かを行う際に先頭切ってまとめるということが苦手です。ましてや使える言語は英語のみ。初めは「私には荷が重い・・・」と思いながらも先生に指名されると渋々務めていました。しかし、何回か経験するうちに「これはチャンスなのではないか」と感じられるようになりました。というのも、グループとして一つの結論を導き出すためにはリーダーがきちんと英語を聞きとらなければいけません。気持ちも引き締まり、必然的にリスニング力が鍛えられます。加えてリーダーシップも身につけられるという一石二鳥な役割なので、今では挑戦できて良かったと思っています。

ホームステイについて

  「外国の文化を体験しながら日常生活で使える英語を学びたい」そう考える人にとって、ホームステイはもしかすると学校以上に魅力的な学びの場かもしれません。私がお世話になったのは、ひとり暮らしの料理上手なマザーのお宅でした。悩みを相談すると必ず前向きな言葉で励ましてくださり、嬉しかったことを話すと自分のことのように喜んでくださる、本当に優しい女性でした。一対一でゆっくりとお話ができるという点も私には合っていて、とても恵まれていたなあと思います。学校帰りのバスの中で何を話そうか考えたり、福島や日本について説明するために単語やそのものの歴史などを調べたりするのも楽しみの一つでした。
 また、週に一度、マザーの息子さんご夫婦のお宅での夕食会にも参加させていただきました。取り残されないためにテンポ良く変わる話題に食らいついていく姿勢が必要で、聞く力を伸ばすという意味ではこの時間ほど充実していた時間はありませんでした。

授業後・休日の過ごし方

 授業後は広大なキャンパスを探索したりIndooroopillyという大きなショッピングセンターで買い物を楽しんだりしました。フェリーを利用してシティまで出かけ、Story Bridgeという橋の下をくぐったことも良い思い出です。
 休日は沢山の場所に出かけましたが、なんと言ってもオーストラリアの自然が印象的でした。Stradbroke Islandという島へのツアーに一人で申し込み、日本人がいない環境で過ごしたというのは面白い経験だったなと思います(ガイドさんの英語による説明はリスニングの勉強にもなります)。そこでは澄んだ海の中で野生のイルカ・カメを観察することができました。有名な観光地・Gold Coastには泊まりがけで行きました。世界遺産であるSpringbrook National Parkの洞窟に存在する「土ボタル」(ラピュタに出てくる飛行石のモデルになったと言われています)、満天の星空と天の川、野生のカンガルー・・・全てがキラキラしていて、夢のような時間でした。


   


 










ある朝の冒険を通して

 オーストラリアと日本の違いとしてバスの乗り降りの仕方が挙げられます。オーストラリアでは、手を挙げてバスに乗りたいという意志を伝え、運転手さんにHi!と挨拶して乗り込みます。降りるときにThank you!と感謝の気持ちを口にすることも含め、とてもすてきな習慣です。一方、少々不便に感じたのは次に通過するバス停のアナウンスがないことです。降りたいバス停が近づいていることを景色で判断する必要があります。なので、乗り過ごすなんていうこともしばしば・・・。
 実際に通学時、乗り換え地点で乗り過ごし、シティまで行ってしまうという大冒険をした日がありました。運転手さんと何回かやりとりをして自分のミスに気づきバスを降りた私。すると運転手さんがわざわざ降りてきて、「次のバス停まで乗っていきなよ!そこでなら乗り換えのバスを捕まえられる!」と教えてくださったのです。その後降りたバス停では、近くの駅員さんに「このバス停をご存知ですか?」と聞いたのですが、そこでは他にお客さんがいたにもかかわらず、「ちょっと待ってね、すぐ調べてあげるから!」というお返事の後丁寧に説明してくださいました。
 この話は、実は研修の最後の週の出来事です(最後の最後に学校に行く途中で迷子になるという点にはツッコミを入れたくなりますが・・・)。研修開始当初であったら「どうしようどうしよう」とオロオロしてパニックになっていたであろうに、5週間後には何の躊躇もなく運転手さんや駅員さんに道を聞き、それどころかピンチを冷静に楽しんでいる自分がいて正直驚きました。それもこれも、オーストラリアの人々がおおらかで寛容だからできたことだと思います。道に迷っても、買いたいものが見つからなくても、助けを求めれば誰かが手をさしのべてくれる、オーストラリアがそんな優しい人で一杯の国だったから、恐れることなく英語を話すことができました。

おわりに

  考えることももちろん大事だけれど、考えすぎて身動きがとれなくなってしまったのではもったいない。一歩踏み出せば思いがけない出会いやチャンスが転がっている。今回の研修を通して、そんなことを心の底から思うことができるようになりました。これを今回限りの良い思い出、と終わらせるのではなく、ここをスタートラインとして「思い切ってとびこむ精神」がもたらす効果を忘れずに、これから沢山のことを見て、聞いて、感じていきたいと思います。
  この5週間、「こんなに幸せでいいのかな?」と思うことが何度もありました。大袈裟だと思われるかもしれませんが、不安になるほど本当に本当に幸せだったのです。人の親切さに救われ、優しさに心温まり、自然に癒やされ、オーストラリアという国が大好きになりました。初めての海外渡航でこんなに素敵な国を訪れることができたことに、訪れさせてくれた家族に、感謝しています。