福島大学トップ福島大学の国際交流留学体験記 > 【アメリカ】Albany留学中間報告

留学体験記

【アメリカ】Albany留学中間報告

【派遣先】ニューヨーク州立アルバニー大学 【留学期間】2018年1月~12月
人間発達文化学類 S.Kさん

 2018年1月16日に日本を出発して、ニューヨーク州にあるアルバニーに来てから、早いものでもう4ヶ月が過ぎました。ここAlbany大学は学生数が約2万人、他国からの学生が約2,000人で、福島大学のおよそ4倍の規模を持つ大学です、数多くの国の人がいるので、キャンパスを歩いていると様々な言語を耳にすることができます。

アルバニーについて

 アルバニーについて説明していこうと思います。ここは繁華街であるニューヨークシティから、北にバスで2時間半のところにあり、緑が多い比較的田舎な場所です。まだ全部を見て回ったわけではありませんが、大学付近にはレストランやカフェが多く、遊びに行くような場所は、少し離れたところにしかありません。キャンパス内には誰でも使えるテニスコートやバスケットボールコートなどがあるので、平日は多くの学生がそこで運動しています。

 気候に関しては、多くの人が言う通り2月~3月末にかけては非常に寒い日が続きました。しかしその寒さ自体は福島と大して差はありませんでした。問題は気温の変化が激しいことです。20℃を超える快晴だったのに、翌日には雪が降ったり、お昼は半袖半ズボンで歩けるほど暖かかったのに、6時間後にはジャケットが必要なほど気温が下がったり...20年以上住んでいる福島ではあり得ない気候を体験しました。

日常生活

 スプリングセメスターでは地学、コミュニケーション学、化学、そして社会学をとっています。福島大学と違うところは、教科にもよりますが1週間に同じ授業が2回以上あることでしょうか。私の場合、地学とコミュニケーション学が火曜と木曜にあり、社会学は月曜と水曜、化学に至っては月曜水曜金曜にあります。それゆえに授業の予習復習が非常に大変で、授業以外の大半の時間を図書館での勉強に費やしています。

 休日、時間がある朝は、キャンパス内のジムに行き、友人と一緒にトレーニングしてから、近くにあるカフェに行って食事をしたりします。ルームメイトの一人がテレビを持っているので、夜になると一緒にNBAの試合やドキュメンタリーのような番組を観ています。アメリカではNBAを見ている人がとても多く、基本誰とでもNBAの話ができます。初めて会う人にはこの話をすれば良いだろう、というくらい自分の中では鉄板の話題になりました。他にも約二週間のスプリングブレイクと4月初めにあったイースターのときには、少し足を伸ばしてニューヨークシティへ行きショッピングや観光をしたり、ブロードウェイを見たりしました。

今までを振り返って

 アメリカに来てからの今までを振り返って、真っ先に思うことはとても早く時間が過ぎていったことです。誇張ではなく、日本を出発して大学に到着し、オリエンテーションを受けたことが昨日のように感じます。
 この期間で変わったところがあるかと考えると、いくつか挙げることができます。その一つとしては当たり前ですが、英語の能力です。嫌でも英語を話さなければいけない、または聞かなければならない状況に置かれているので、特にリスニング力を伸ばすことができます。一か月もすれば教授やテレビのアナウンサーなどの言っていることは、ほとんど理解出るようになりました。しかし日常会話になるとそうはいきません。アメリカ人が日常で話している英語は、センター試験やIELTSとは違い、とても砕けていてかつ速く話すので、簡単な単語を使っているにもかかわらず、理解することが出来ないことがまだあります。加えて、人によって話す英語も少し違うため、聞き取るのが難しく感じることがあります。

 二つ目は価値観です。自分が留学したいと思ったきっかけの一つに、日本では経験できない文化の違いや、それに基づく価値観の違いを経験したいという考えがありました。日本とアメリカの大きな違いは、集団主義か個人主義かというところだと思います。日本人は自分以外にも他人がいるという意識があるので、公共の場ではなるべく静かにしますし、もし誰かが騒いでいれば頭にくる人が多いと思います。しかしここでは、まず自分が第一だという考えがあるように感じます。例えば図書館で勉強していても、誰かしら電話をしていたり、バスの中でマックを平気で食べている人を見かけます。このような文化に触れ、自国のものと比較できたことで、お互いの長所・短所を知り、ものの見方の一つとして得ることができたと思います、

おわりに

 ここでは、今留学に興味を持っている学生と、将来の自分宛に4か月間アメリカで過ごしてきた中で感じたこと、今思うことを書いていこうと思います。

 私は今回の留学で初めて海外に来ました。パスポート取得や入国審査など、すべてのことが未経験だったので、とても不安に感じていたのを覚えています。アメリカに着いてからも、ガイダンスの内容が理解できなかったりして、多くの問題を抱えていました。そんな自分を助けてくれたのは、大学で知り合った2人の日本人の友人です。2人とも自分よりアメリカにいる期間が長く、1人はここでの生活の基本的なことを教えてくれ、もう1人は寮のことや授業のことに関して私に助言をくれました。2人がいなかったらスプリングセメスターは酷いものになっていたと確信しています。このことから私は留学先に日本人がいるという理由で派遣先を決めてもいいのではないかと思い始めました。日本人のいないところにあえて行くという人や、日本人と一緒にいては留学の意味がないから、少ないところにしなさいなどと、逃げ道を塞ぐようにする人は多くいますが、それは危険だと思います。今までとは違う環境で生活するので、多くの不満・不安を抱え、ホームシックやうつ病になることだって珍しくありません。そのときに一番自分のことを理解してくれるのは同じ日本人だと思います。留学先で何をやりたいかを考えるのも大事ですが、最悪の状況にならないように行動するのも大事だと、この4ヶ月で感じました。(文中の写真はマンハッタンの街並みとタイムズスクエア、そして寮周辺の景色です。)