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留学体験記

【スロベニア】リュブリャナ大学留学三か月レポート

【派遣先】リュブリャナ大学 【留学期間】2018年10月~2019年7月
行政政策学類 T.Yさん

 

 皆さんこんにちは。私が東ヨーロッパにあるスロベニア、リュブリャナに来て早くも三カ月がたちました。こちらに来てからは楽しく、そして毎日が充実しているので一日一日がとても早く感じられます。今回は皆さんに少しでもこちらの様子をお伝えできればと思います。

日本人が98%訪れない国、スロベニア

 さて、皆さんはスロベニアという国をご存知でしょうか?私は正直言って留学先にこの国を見つけるまではどんな国なのか、ましてやどこにあるのかさえも知りませんでした。日本ではあまりなじみがない国だと思いますが、たくさんの魅力が詰まった国です。

 スロベニアは東ヨーロッパの一部でイタリア、オーストリア、クロアチアなどに囲まれた国です。アルプス山脈や鍾乳洞、 43キロだけですが海にも面しているので、小さな国ではありますが地域ごとに多種多様な気候、風景を見ることができます。私が通っている大学は首都リュブリャナにありますが、大都市ではないので穏やかでのんびりとした雰囲気が漂っています 。

▲リュブリャナ旧市街の 街並み。

生活について

 私は手違いがあって大学の近くの寮に入ることができず、個人で契約したシェアハウスに住んでいます。そこはプライベートルームなのでルームメイトがいません。フラットメイトと話すことはありますが、より英語を話す機会を増やすために寮に移りたいと考えています。
 また、リュブリャナの主な交通手段はバスですがレンタル自転車(仙台のDATEBIKEのようなもの)が発達しているので私は毎日それを使って通学しています。まだそれほど雪は降っていませんが、例年の今頃はかなり雪が積もっていたようで、友達に自転車はそろそろやめたほうが良いと毎日のように諭されているのでそろそろバス通学に変えようと思っています。

 また、スロベニアに来てとてもびっくりしたことがあります。スロベ ニアは日本よりも物価が比較的安くて、だいたい 日本の70%くらいで買い物ができます。ただし、税金が22 %と非常に高いです。その分社会保障や教育がかなり充実しています。私たち留学生もその恩恵を受けることができ、例えば、student boniと呼ばれるシステムで 1日1食無料~3€(約390円)で町中のレストランで食事をすることができます。他にもいろいろな保障があるのでその恩恵を受けるたびに私はとても幸せな気持ちになります 。

▲student boniを使い、無料で食べたランチ

授業、語学について

 スロベニアの公用語はスロベニア語ですが、現地の人たちは本当に流ちょうに英語を話すので スロベニア語が話せなくて困ったことはありません。現に、私は「Dober dun(こんにちは)」、 「Hvala(ありがとう)」と食べ物の名前くらいしかスロベニア語を知りません。ですので、授業は文学部の英語で開講されているものと、日本語学科の学生のための日本語の授業のお手伝いだけ参加しています。

 ここにきて一番困ったのは、英語で開講されている授業がそれほど多くないということです。 Erasmusという学生向けに開講されている授業はすべて英語で開講されていますが、初めは興味が持てるものが 少なく悩みました。しかし授業を受けてみるとおもしろいものが多く、毎日少なくとも1コマ以上は英語で開講されている授業をとることができています。授業は1.5~3時間のレクチャー形式のものが多いですが、 教授がたまに質問を振ってきたり自分の国の紹介をするように言ってきたりするので気は抜けません。
 私は英語力がほぼない状態で行ってしまったので、初めは本当に授業についていけず、 History of southern Europe in 19th centuryという授業は特に難しすぎて3時間何を言っているのか全く分からず終わったこともありました。3カ月たった今でもこの授業だけはほぼ何を言っているのか分かりませんが、その分できる限りの予習と復習をしているので語彙力やリーディングの力は少しずつついてきたのではないかと思います。


▲私がいつも勉強している文学棟です。
キャンパスがないので、町中のいたるところに大学の建物があります。

 もう一つ、日本語のティーチングアシスタントの授業では1年生の発音の授業に日本人アシスタントとして参加しています。たった1つのク ラスですが、私はここでスロベニア人の友達をたくさん作ることができました。彼らはまだ日本語を勉強して3カ月しかたってないので、普段の会話は英語です。私のとても良い英語の先生になってくれています 。
 また、生活の基本的なことから勉強に対する不安なことなども本当に親身になって聞いてくれたり、毎日のようにご飯やカフェに誘ってくれたりするのでホームシックにならずにここまで生活できています。日本語学科の生徒数に比べて日本人留学生の数が少ないので、日本のみならずアジアに興味を持っている現地の学生とたくさん交流することができます。

▲毎日のように大学の友達とランチに行きます。

今後の展望

 正直言って3カ月がたち、何か成長したことがあるのかと聞かれてもはっきりと何かを答えることができません。英語が話せるようになったのかと友人に聞かれたときも、悔しいことに話せるようになったと答えることはできませんでした。しかし、日本では想像もできなかったような充実した日々をすごし、様々な経験をすることができています。
 過ぎ去ったのはまだ3カ月、されど3カ月。残っている残りの6カ月をまた悔いなく大切に過ごしたいと思います。今はちょうど前期のテスト期間中で総復習をしているところです。後期は生活にもだいぶ慣れてきたので文学部の授業のみならず、ほかの学部の授業も取りながら緊張感をもって勉学に励みたいと思います。

 蛇足ではありますが、リュブリャナ大学に留学を考えている方がいらっしゃれば相談に乗ったり、情報提供できますので、いつでもご連絡ください。


▲友達が実家に招待してくれた時の写真です。