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【ドイツ】留学最終レポート

【派遣先】ルール大学ボーフム 【留学期間】2018年10月~2019年9月
人間発達文化学類4年 鴫原 ひかり

 ドイツでの1年間の留学生活を終え、先日無事日本に帰国しました。
 今考えると1年間あっという間というわけではなく、たくさんの辛い経験もあり、それを乗り越えられたからこそ楽しむこともでき、学びも多く、本当に濃い1年間になりました。留学当初は苦労の連続で、飛行機を見るたびに日本に帰りたいと思っていた一年前が懐かしいです。
 さて、今回は私のドイツでの生活や留学での学びや今後等について少し紹介させていただきたいと思います。

 

なぜ留学した?

 はじめはとっても漠然としたもので、教員になる前に自分の視野を広くしたかったから、という理由が一番最初に留学を考えたきっかけでした。その後何をしたいのか、具体的に考えていく中で、それを支援してくださる企業の方(トビタテ留学JAPAN)の支えを頂くこともでき、今回の留学に至りました。

 

ドイツでは何をした?

インターンシップとドイツ語

 教育に興味があり、中でも幼児教育を学びたかったため、幼稚園にてインターンシップを行なっていました。週に2、3回程度活動させていただき、子どもたちの遊びの様子、教育者の関わり方、保護者との関係づくり等を観察、ヒヤリング、関わり等から学んできました。また、長期で活動していた幼稚園以外にも、他の森の幼稚園や高校の見学等もさせていただきました。

 留学当初は英語もドイツ語も全くできない状態だったため、留学中コミュニケーションをとることも難しい状態でした。友達づくりももちろん苦労しましたし、幼稚園先でも子どもや先生方とも上手く会話することができない状態だったため、語学力向上に日々努めました。今考えると私自身も、話すこともできない中でよく新しい世界に飛び込んだな、と思います(笑

 もちろん、語学力がもっと高ければと後悔することもありましたが、きっと留学せずに日本にいてもいつまでも焦ることなく、そこまで語学力は伸びなかったかなと思います。語学がどれだけ大切なのか、自分がどれだけ話せないかは留学して気付いたことだったため、留学中の今頑張るしかないと気持ちを切り替え直し、語学学校に通ったり、タンデム学習(日本語学習者とお互いの言語を教え合う学習)を行ったりしました。

 

学んだことは?

 ドイツに留学して最も考えさせられたことが生き方、考え方についてでした。自分は何をしたいのか、幸せかどうかを考えることがいかに大切なことかを学びました。もちろん言葉のみで聞くと当たり前のことでスケールが大きすぎると感じるかと思います。ですが、私自身、日本での生活において、常に大学での授業、課題、アルバイトに練習と何かに追われながら生活していたため、そう考えることが少なくなっていたと感じます。日々何かに追われる生活に、そんなことを考える余地すらも無くなっていたように思います。

 日本に比べ、時間がゆっくりと進んでいくように感じられた留学生活の中で、ドイツでは日本に比べて"自由"が多いと感じることが多くありました。幼稚園でも、日本では一斉に何かに取り組む機会が多いように感じます。発表会があり、子どもそれぞれに役割が与えられ、練習に取り組むというのも多くの幼稚園で見られることだと思います。

 ドイツで異なる幼稚園を見た際には、発表会等を実施している幼稚園は無く、自由遊びの時間がほとんどでした。全体での活動がほとんどない分、子どもたちが自分は~ができない、~はいつも皆と違う行動をすると思わされる機会がなく、自分のやりたい!の気持ちに正直に生きている印象がありました。また、学生も部活動等が無いこと、社会人になっても残業等ほとんど無いこと等から、自由が多い印象があります。また、30歳、40歳の方が大学で学んでいることが普通で、選択肢の広さを感じました。

 日本において、部活動での競争や努力を通して人間性を高めたり、競争社会にある中で、日本全体の景気をよくしようとする考え方、またそこでの人々の頑張り、また、人を重んじ他人の意思も尊重する心等は日本の良き文化だと思います。その一方で、この日本の文化や取り組み方は、残業、過労死、鬱病や引きこもり、自己肯定感の低さ等に繋がる部分があるとも感じました。日本の良さを大事にしつつ、解決していくべきと考えられる点を教育の面から、将来教育者としてアプローチしていきたいと思うようになりました。

 与えていただき、支えていただき実現することができた留学において、そこに生きる人々の生き方を見て、私の役目は、感じた思いや考えを、教育者として教育現場で実践し、日本の教育をより良いものにしていくことだと強く感じました。幼児教育の中で、少しでも日本の子どもたちが、自由にのびのびと活動できる場所づくりを、そして、自分は自分のままでいいんだと思い、幸せに生きていくための土台を作りたいと思っています。

 私に出来ることは些細なことかもしれませんが、日本の教育がより良くなるための、その架け橋の一人になれたらと思っています。

 

最後に

 私のこの留学は決して私一人の力では成し遂げることができませんでした。何度も相談に乗ってくださった先生方や先輩方、友人、留学における大量の書類等の手続きをしてくださっていた国際交流センターの先生方、トビタテ留学JAPANを通して金銭的に支えてくださった企業の方々、無謀な私の留学を止めずに応援してくれていた両親には感謝の気持ちで一杯です。支えてくださった皆様、本当にありがとうございました。

 

P.S 留学を志しているみなさんへ

 私のレポートを読んでくださっている方の中には、今後留学を志している人、迷っている人が多いのではないかと思います。もし迷っているのなら行かずに後悔する選択ではなく、ぜひ行ってみてほしいです。留学の目的はもちろんあったほうが良いとは思いますが、一番最初のきっかけはちっぽけなものでもいいと思うんです。必ずしも留学先で見えてくるもの、そのからやりたいと思うことが抱いていた目的と変わらないとも限りませんし。必要なのは、海外に行ってみたい、こんなことをしてみたい、学んできたいという、熱意とやる気なのではないかと思います。
 もちろん留学は決して楽な道ではありませんが、留学したからこそ、あなただからこそ、見えてくるもの、感じること、学べることがたくさんあると思います。
 皆さんが今後納得のいく選択をし、それぞれの場所で素敵な経験が出来ることを願っています。拙い文章となってしまいましたが最後まで読んでくださった方ありがとうございました。このレポートが誰かの力になれていたら嬉しいです。


▲お世話になったご家族と最後に空港で

▲実習先でおにぎり・お味噌汁を一緒に作りました