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留学体験記

【ルーマニア】「コスパ最高ルーマニア」

【派遣先】ブカレスト大学 【留学期間】2019年10月~2020年6月
行政政策学類 I.Tさん

 

 こんにちは!私は今年の十月からブカレスト大学政治学部に交換留学をしています。留学に行く前は「1年か、長いなぁ」と思っていたのですが、気づくとすでに3ヶ月が経とうとしていて、時間が経つのはあっという間だなと、ひしひしと感じています。さて、今回の中間レポートでは私のルーマニア留学について、大学、日常生活、治安の3つの観点から紹介していきたいと思います。ルーマニア留学を考えている方の一助になれば幸いです!

大学

 まず、ブカレスト大学について紹介します。ブカレスト大学には20の学部があり、その学部毎にキャンパスが異なります。私が交換留学中の政治学部は、EroilorというBucharest市内を巡る地下鉄の駅から徒歩5分圏内にあります。(ちなみに、外国語学部のキャンパスはPiaţa Romanăという地下鉄の駅から徒歩6分ぐらいです。外国語学部の授業などに関しては、過去にブカレスト大学外国語学部へ留学された先輩方のレポートに詳しく記載されています。)

 学生の国籍も多様で、ルーマニア人の学生、ERASMUSの学生(EUの交換留学制度)、私たちアジアから来た学生など、様々な国の学生が一緒に授業を受けています。日本からの交換留学生の数はセメスター毎に違っているらしく、現在は私を含め6人です。

 授業に関しては、交換留学生は好きな授業を好きなだけ履修することができます。必修の授業などもないので、どんなスケジュールにするのかは自由です。私の場合、週に4つ授業を履修しています。履修登録は、始業式の後二週間後くらいの間に大学のサイトで履修したい授業を選んで、それを教授にメールで連絡すれば完了なので、すぐに終わります。(始業式で詳しく説明してくれるのと、履修登録に関してはブカレスト大学に到着してから行うので、留学前にあれこれ行う必要はないので心配しなくても大丈夫です。ただ、後述する学生寮に関しては、出国前に手続きを行う必要があるので忘れずに!)

 少し注意が必要なのは、授業時間です。日本だと大体の大学は1コマ90分ですが、ブカレスト大学の政治学部は1コマ3時間です。ただ、日本とは違って、約1時間毎に10分ほど休憩を取るので、みんなその時間でご飯を食べたりしています。

 授業形式は授業毎に異なりますが、大体の授業は講義とディスカッション(学生同士ではなく、教授と発言したい人が質疑応答を繰り返すというタイプ)が中心です。リーディング課題を予習しておいて、それに関して講義を受け、その後教授とディスカッションを行うというような形式です。ほとんどの授業はリーディングを課題として行うので、長文を読む練習を日頃から行っておくと、課題が幾分か楽になります!


▲政治学部の校舎。教室の中はM棟みたいな感じです。

▲ちなみに法学部の校舎。この隣に政治学部の校舎があります。


日常生活

 私が住んでいる学生寮は、Grozăveştiという地下鉄の駅から徒歩4分の場所にあります。 (政治学部のキャンパスがあるEroilor駅まで1駅です!) また、すぐ近くには大きなスーパーもあるので、 とても暮らしやすいです。授業がある日は地下鉄に乗るか、徒歩でも約20分ぐらいなので、 時間に余裕がある日は歩いたりしています。ごくまれに寮を出るのが遅れた日は、「Lime」と呼 ばれる電動スクーターで登校しています。この「Lime」、たまに意味もなく利用するぐらい楽しいだ けでなく、とても便利です。専用アプリをダウンロードし、クレジットカード情報を登録しておくと、スクーターについて いるQRコードを読み取るだけで利用可能になります。街中にあり、速度は時速24キロまで上がるので快適です。ただ1つ難点がある とすれば値段で、Uber(タクシー配車アプリ) を利用した方が安いなんてことも...。

▲左下に 見えるのが「Lime」。街中に置かれています。

▲地下鉄の様子

▲寮の近くにあるスーパー

 ブカレスト市にはたくさんの良いところがありますが、中でも特に良いなと思うことは、交通機関の値段の安さです。例えば、地下鉄で1ヶ月間の定期券を購入する時に、学生証を見せれば35レイ(=約900円)で学生は購入することができます。しかもこの定期券、日本のsuica等のように特定の駅間しか使えないのではなく、どこまででもこの定期券1つで乗車することができます!私も週末などにふらっと出かける時に重宝しています。

 また、ブカレスト市内から他の地方に観光する際は長距離列車が便利です。学生の場合、なんと、どこまで行っても無料です!私もこの間、Braşovという場所で行われていたクリスマスマーケットに電車で行ってきました。ルーマニアには、他にもドラキュラのモデルとなった人物のお城や綺麗なビーチなどが地方にあるので、電車旅、おすすめです。

▲ブラン城(ドラキュラ城のモデルとされている)からの景色

▲長距離列車の駅。ここからBrăsovへ

治安

 ブカレスト市内の治安は、場所によって危険度が異なります。私が住んでいるGrozăveştiは学生寮街なのでそれほど治安は悪くありません。私の知っている危険な所を挙げると、地下鉄の各路線の終点駅付近、Gara de Nord(ブカレスト北駅)などがあります。他の場所、例えば中心街は、それほど治安は悪くありません。ただ、悪くはないだけで、100%安全という訳ではないので最低限の注意を払う必要はあります。また、いずれの場所も夜遅くの1人歩きは避けた方が無難です。(昼は安全でも夜は治安が悪いという場所があったりします。)

 地下鉄、バス、路面電車の治安はそれほど悪くありません。ただ、タクシーに関してだけは十分注意が必要です。タクシーを利用する際は、必ずUberという配車アプリを使用してください。Uber以外のタクシーを利用すると、高額な請求をされたり、事件に遭ったりする可能性が高いです。私の友だちは、空港から寮に帰る時にUber以外のタクシーを利用したところ、Uberの料金の3倍ほど請求されたそうです。

 治安に関して色々書きましたが、最低限の注意を払っていれば過度に心配する必要はありません。以前ルーマニアで社会問題になっていた野犬の群れも、現在は市街地では目にすることはありません。

▲ブカレストにあるOld townと呼ばれる場所。
個人的に町並みが好きでよく散策します。
ただ、夜1人で歩くのは怖い。

▲Old townにはルーマニアの伝統料理を食べることができる
La Mamaというお店もあります。


 留学も早いものでもうすぐ折り返し地点を迎えます。3ヶ月が経ち、日本にいる間にもっと勉強しておくべきだったなと思うことは、自分の専攻分野の日本に関する知識です。政治学部にいると、教授や学生から日本の政治体制や政治史等について聞かれることがあります。そのときに答えられないといったことが時折ありました。これは政治学部だけでなく、他の学部でも当てはまると思います。これから留学をする方は、英語力を高めることはもちろん重要ですが、今自分が学んでいる分野の日本に関する知識を理解し、英語で説明できるようにしておくともっと留学が楽しくなると思います!
 最後に、ルーマニア留学を考えている方、不安なことや聞きたいことがあったら遠慮無く連絡ください!


▲Brăsovツアーの参加者達と

▲寮の9階からの景色。寮の周りはこんな感じです。