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【ドイツ】留学最終レポート

【派遣先】ルール大学ボーフム 【留学期間】2019年10月~派遣中
人間発達文化学類3年 齋藤 環

 

 10月に始まった留学も新型コロナウイルスの影響で3月に終わり日本に帰国しました。帰国してまだ3か月ですが、留学生活は遠い昔の気分です。今回の留学を振り返ると、ありきたりな感想ですが、ドイツがもっともっと好きになりました。理由を考えてみましたが、やっぱり一番はドイツ人の性格かなという気がします。群れずにそれでいてやさしい彼らにずいぶん助けられました。

 留学に行って感じることは一人一人全く違うと思いますし、都市や大学によって制度も違うと思います。ここからはわたしがルール大学ボーフムで経験したことについてお伝えしたいと思います。

 まず言語と授業についてです。私は基本的にドイツ人とはドイツ語、それ以外の人とは英語、日本人とは日本語で話していました。ドイツ人の大学生は英語で話しかければ英語も話してくれると思いますが、ドイツ語でいったん話したら基本はドイツ語での会話になります。日本語学を勉強している人も結構多い大学だったのでそういう人は日本語も話します。みんなペラペラです。

 授業については私は専攻が地理なので大学でも地理の授業をとっていました。この授業は全部ドイツ語でした。経済学部や英語学系の学部、そのほかの学部でも学士以上の大学院生用の授業には英語もありましたが、ほかはドイツ語です。正直ドイツ語シャワーの部分はありますが、授業は楽しかったです。地理の授業では二年生以上は講義形式とゼミ形式のものがあります。話すのは大変そうだし、講義形式の方がいいのかなと思いつつ、どちらも受けてみたのですが、圧倒的にゼミ形式の方が楽しかったです。ゼミは少人数で、内容も一般的な地理の歴史や基礎的な内容よりもっと具体的なものになります。私がとっていたのは「資源としての水」というテーマで、水について様々な角度から考える授業でした。やさしい友達を見つけて一緒に授業を受けたら、横でこれでもかってくらい教えてくれたりします。課題は最後のレポートだけです。ただ、その課題は重く、自分で水に関するテーマを決めて20ページの論文にして提出しなければいけないものでした。ドイツ人にとってはそんなに驚くことでもないらしいのですが、私は厳しいですと半泣きで訴えたところ、「半分より少ない8ページでいいぞ」と言われました。8ページでも普通にきついと思ったのですが、周りのみんなが「分からなかったら支えてあげるよ」と言ってくれたのでやってみました。時間はかかったし、友達がいなかったら絶対にできなかったと思いますが、何とか提出できたので良かったです。
 
 これは学部の授業なのですが、留学生用のドイツ語の授業もあります。こちらは普通に語学の授業で、クラスに分かれています。A2以上は基本的にドイツ語での授業ですが、習い初めの人用のクラスもあり、そこでは英語で授業が行われていると聞きました。この語学授業は文法やイディオムを教えてくれます。私はどちらかというと話すことよりも書く文法が苦手なので、とても勉強になりました。それから、クラスメイトが民族のサラダボウルでした。本当にいろんな人がいます。年齢も国籍も全く違うのにこうやってドイツ語を一緒に学んでいるのは、なんだか不思議で面白いなと思います。実際話してみても面白い人ばかりでした。

▲学校の裏です。よくみんなで日向ぼっこをしました。


 留学中に一番大変だったことは、新型コロナウイルスに伴う緊急帰国の書類を書くことでした。すべての契約解除にサインや書類が必要でした。この帰国の書類を除いて大変だったのはビザの取得かなと思います。ドイツのビザの取得は経済証明が必要になっていて、日本の口座の経済証明でいい場合とドイツで閉鎖口座※を作らなければいけない場合があります。一番良いのは、日本の自分の名義の口座証明を持っていき、それでだめだとなれば閉鎖口座を作るのが良いと思います。外国人局の担当者によって証明の基準が違うので、臨機応変に対応するしかないと思います。私はドイツで閉鎖口座を作って日本から送金してもらいました。ビザを取ってしまえば大変なことはあまりなかったです。ルール大学は学校の留学生サポートの制度も充実しているので、何か困ったことがあればすぐに聞くことができます。ただ、窓口が週2回、3時間ぐらいしか空いてない謎の形態なので行くときは事前に調べていくと良いと思います。
※学生ビザ専用の特別な口座で月額利用額が定められている。

 留学の楽しいところは人それぞれで沢山あると思いますが、私は自分が生まれ育った日本と全く違う町で生活しているだけで楽しかったです。私は硬くて黒くて少し酸っぱいドイツパンが大好きなので毎日食べていました。食材は基本的に日本と同じか少し安い位なので生活しやすかったです。
 暇があれば公園に行って友達と遊び、おしゃべりを楽しみました。何でもないことですが、日本では時間に追われて過ごしていたためそのような時間は私にとっては幸せなことでした。
 ドイツ人は自然が好きなのでよく散歩にも誘われました。こんなに歩くのかと思ったことも何回もありましたが、自然が好きなドイツ人も素敵だなと思います。ボーフムがあるNRW州は大きな都市がいくつもあり、学生は電車も無料なのでいつでも遊びに行けます。美術館などもヨーロッパの大学の学生証を見せれば安くなるところが数多くあるのでたくさん行きました。サッカーも何回か見に行きましたが、盛り上がっていてとても楽しいです。
 とにかく留学ではやりたいことをやって、海外生活を楽しんだ者勝ちかなと思います。ドイツ人はやりたい学問を学び、自分が思う豊かな生活を送っています。留学生だから何かしなければいけないと考えるのではなく、自分がやりたいことをすれば良いのかなと思いました。

▲クリスマスにはみんなで大量のお菓子を作りました。規格外の多さでした。


▲ドレスデンのクリスマスマーケット。ドイツの誇りと文化が感じられます。

 留学中は、理不尽なことも嫌な思いをすることも、うれしいことも楽しいこともびっくりするほど起こります。生きてるいだけでこれだけいろんなことを考えなければいけないのかとうんざりしたり、それもまた楽しいなと思ったりします。
 一つ言えるのは、日本で普通に生活しているときの数倍は自分の考えることの枠が広がっているなということです。海外にいないと感じられないことは、海外にいれば嫌でも感じられるので、その時の気持ちを忘れずにこれから生きていきたいと思います。

 今回の留学で私は自分の人生を豊かにするようないろんな景色を見たり、考え方に触れたりする時間を作ることができました。これから生きていくうえで苦しいときに想像して、また頑張りたいと思える場所が増えました。そんな居場所を作れてよかったというのが正直な感想です。

 留学前も、最中も国際交流センターの方々、家族、日本の友達、ドイツの友達など多くの人に支えてもらいました。ありがとうございました。留学を迷っている人がいたら私は行くべきだと思います。行かないでいろいろ考えるより、行かなければわからないことを感じる方が楽しいと思います。現地でしか得られないことがたくさんありました。人生で留学できる期間なんてそうないと思うので、チャンスがあったらトライして後悔はしないと思います。